riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">ヒロシマナガサキ</span>



長崎に原爆投下された今日が丁度サーヴィスディでヒロシマナガサキを鑑賞。小さな映画館は満員。こんなに映画を続けて観ることは初めて。



 自分が家族をナガサキに呼んだために彼女以外全員死亡したと自分を責める女性。 生き残った被爆者は何時までも自分を責める。死ぬより辛い人生なのに。幼女だったあなたに罪はないのに。

 ナチに600万も殺されたユダヤ人は今はパレスチナの人を迫害する。人間って罪深い、簡単に善悪決められない。

 鬼畜米英と子供たちに叩き込んだ戦前教育。「日本は世界に輝く偉い国」「神国」だった。その愚を繰り返そうとしている人たちがいる。そういう人はこんな映画は観ないだろう。命令するだけで自分たちは安全地帯にいるのだ。皆さん!だまされてはいけません。私の母は今でも軍国教育の縛りがとけず差別主義者です。たまりません。教育は恐ろしい。幼い子には簡単に都合よく教え込むことができるから恐ろしい。



 「待ちわびる日々」で91年、 アカデミー賞受賞したオカザキ監督。
25年の歳月を費やし500人の証言を聞き、アメリカ人4人の証言を元に原爆の真実に迫った本作。何人かの被爆者はお馴染みの方々。監督が衝撃受けた はだしのゲン」の作者中沢さんも登場。「憎い」なんて思う余裕もなくまず食べ物求める日々。
 
 胸や顔、体、耳、目をえぐりとられても、生きなければならなかった。治療が痛い。刺すように注がれる視線。体にキズなく助かったと思ったら高熱、紫色のあざが全身に広がり黒い塊は吐いてのた打ち回って苦しんだ挙句の死。助かっても次々ガンになる。どこまでも続く苦しみ。政府も助けるのは遅い。
 
 30回以上の形成手術に耐えた原爆乙女。アメリカの善意の人の助けがあったとしても。元通りになるわけではない。
 
 正視しがたい残酷な傷を負った少年、その少年が生き伸びての今の証言にはよくぞ生きてくれたと思う。こんな被害受けた上に伝染病と思われて同胞からも差別を受け続ける。

たった一人生き残った幼女の困難さを思うとたまらない。後遺症で簡単に結婚できない。自分は出来ても今度は孫が心配。これは「夕凪の街 桜の国」にもある話。自身も被爆したのにわが子の結婚相手に「被爆者は困る。」

 アメリカのテレビに被爆者と投下した爆撃機に乗っていた元軍人と対面する場面もある。原爆乙女はガラスの向こう側で出演。このエノラゲイの乗員は最近亡くなりました。(07.11)

 何があろうと被爆者の言うとおり二度と使ってはいけない核兵器である。そうでなくてもあぶない原発にありとあらゆる人間を苦しめる兵器には事欠かない。戦争に使われなくても事故もある。地球を何百回何千回とか破壊する兵器を作り出してしまったのだ。

 自分の辛い体や心の深い傷を見せて証言してくれた方にむくいなければならない。あまりに辛い話はできないのに。  07.8.9