<span itemprop="headline">「硫黄島からの手紙」と「人間の條件」</span>
私の観た戦争映画でベストは五味川純平原作の「人間の條件」
職場の同僚に教えてもらい2回もオールナイトで観た。原作文庫本6冊も夢中で読んだ。戦後最高の150万部を売りつくしたそうだ。五味川さんのアシスタントしていた尊敬する澤地久枝さんが今は五味川さんは忘れられているとおしゃったが私の中ではとんでもないこと。
脚本 松山善三 監督・脚本小林正樹
仲代達矢と新珠三千代演じる夫婦の心が誠に美しい。満鉄社員の梶は中国人労働者に対する会社の虐待,酷使に抵抗。そのために梶は軍隊へ送られそこでも非人間的な組織の暴虐に対し、果敢に抵抗する。シベリアにも送られる。
最近の戦争映画では「硫黄島からの手紙」
冒頭の栗林の細やかな愛情の手紙から引き込まれた。そしてこれがアメリカ映画とは思えない。米兵の恥部をさらしていたり、日本兵の描き方も今までの外国映画と違い日本人が観ても違和感を与えない。戦争は他人事ではなくなった今、この映画を多くの方が鑑賞しているのに心強い気持ちになった。あまり日本の戦争映画を観なかったのは戦争を美化しているように思えるから。
「鬼が来た」「戦場に咲く花」「蟻の兵隊」を作った方に感謝。そしてこの映画、私の中ではイーストウッド監督のベスト、立派です。渡辺謙もやりがいのある役だ。