riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">トップガールズ 寺島×麻実×渡辺えり</span>



  

4月にBunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区)で上演された舞台「トップ・ガールズ」

が26日、WOWOWで放送されました。

この地方では公演がなかったのでありがたいことです。

「トップ・ガールズ」英国の女性劇作家キャリル・チャーチルの作品で82年にロンドンで初演された。物語の前半は、マーリーンの昇進祝いパーティーに古今東西の歴史や物語、絵画などに登場した女性たちが駆けつけるという風変わりなエピソード。女性たちはそれぞれの境遇や恋愛、人生を、これぞ“ガールズ・トーク”といった雰囲気で好き勝手にまくし立てる。その後、物語はマーリーンの実生活に移り、男性との競争を勝ち抜いて会社の重要ポストを得たマーリーンの姿と、その成功の裏で彼女が犠牲にしたものが明らかにされていく。

サッチャー政権の誕生を期に執筆されたというので主人公のせりふにちょっとと思いますがその他は普遍的な問題で古びていません。





日本では1983年と1992年に上演。

実は1992年に生で観たのですが、白石加代子以外の配役が思い出せなくて昔のパンフレットを探しました。

一幕が奇想天外で歴史好きの私にはとても興味深く二幕の事はすっかり忘れていました(苦笑)

特に「女性法王がいて、巡行中に出産し赤ちゃんとともに石を投げつけられて殺されたという話が強烈でした。

でもWIKIを読むとこれは史実ではないようです。

今回の法王役は神野三鈴、井上ひさし氏の舞台「組曲虐殺」の音楽・演奏を担当し、第17回読売演劇大賞、最優秀スタッフ賞を受賞した小曽根真とご夫婦
とは、知りませんでした。

法王役は凄く若く見えるのに2幕では自分が育てた男性後輩に抜かれてしまい転職を考える中年女性。さすが役者さんは化けてくれます。


キャリアウーマンのマーリーン、今回は寺島しのぶ
キャタピラーベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞  かっこいいですね。

前回は范文雀    

余 貴美子は従姉妹
とは今回検索して初めてわかりました。余さんもうまい俳優さんですね。竜馬伝やおくりびとでも強い光を放っています。

寺尾聰は元夫    54歳の若さで病死され当時驚きました。

女性旅行家で紀行作家のイザベラ・バード、マーリーンの姉ジョイス、マーリーンに出世競争で負けた男性の妻「キッド夫人」(これが又嫌味でおかしい)の3役は麻実れい

最後の姉妹の言い合いは圧巻。

麻美れいは愛しているから言えるといいますが、私は色々親戚、肉親の確執を観ているしこの場合も姉は妹の子を育てるために流産したり、夫が家を出たりと苦労しているのでそんな綺麗な事ではないと思ってしまいます。

一幕もトップガールたちがお互いに言いたいことをかぶって言うのでちょっと聞き取れないことがあります。作者の意向ですが。

女はこの洋におしゃべりなので、男性は困ってしまうでしょう。






イザベラ・バードは世界の果てまで旅した探検家。

明治の日本にもたったひとりで来たというので『日本奥地紀行』『バード 日本紀行』以前読みました。お供は通訳の18歳のイトーのみ。5回も日本を訪れた凄い人!

女性に家事労働がなければもっと仕事が出来るはずかも。

でも現代の日本は優しい夫が増えて専業主婦でも朝食作らない人もいるそうですが。

私もずっとばてていて家事は手抜きです。

イザベラ・バード(Isabella Lucy Bird, 1831年10月15日 - 1904年10月7日)はイギリスの女性旅行家、紀行作家。明治時代の東北地方や北海道、関西などを旅行し、その旅行記"Unbeaten Tracks in Japan"(邦題『日本奥地紀行』『バード 日本紀行』)を書いた。

アイヌの生活ぶりや風俗については、まだアイヌ文化の研究が本格化する前の明治時代初期の状況をつまびらかに紹介したほぼ唯一の文献である。




渡辺えりピーテル・ブリューゲルが描いた絵画「悪女フリート」のフリート(大適役)とマーリーンの姪のアンジーを演じ、これが面白すぎます。

16才の設定なのに幼児っぽすぎるアンジーはちょっと無理がありますが(笑)

wiki
「フリート」というのはギリシア神話に登場する「復讐の女神」であり正義の味方とされている。「マルガレ-タ(マーガレット)」の愛称で呼ばれることもある。

 地獄のように一面火の海といえるような画面に、魚、蝦蟇、虫、すっぽん、いもり、鳥、さりがに、くもなど得体のしれない不気味な生物が所狭しと描かれている。中央やや左寄りに大きく描かれているのが悪女フリートで、彼女は鉄のヘルメットをかぶり、甲冑を身につけ、料理道具や家事道具、宝石箱などを手に持ち、剣を振るいながら猛進している。彼女の行き先には大きな口を開けた人間のような顔があるが、これは地獄を示している。悪女フリートの他にも多くの女性が描かれ、彼女たちも奇妙な生物を倒している。奇妙な生物は男性支配社会における男性の具現で、この絵は当時の社会による女性に向けられた蔑視、暴力行為、拷問、非人間的侮辱に対する女性軍の一斉蜂起の図像化である、とする見方もある。


小泉今日子
鎌倉時代中期の後深草院二条とマーリーンが重役となった人材派遣会社の社員ウィンを演じる。

十二単姿がここでみられるとは、作者は凄い方ですね。

以前、この二条の「とはずがたりを読み衝撃受けました。

宮内庁の奥深くに何百年も隠されていただけあり、凄い内容なのです。

鎌倉時代はすでに天皇家はお飾りなので退廃して漁色で憂さを紛らわしていたのです。

二条の母は後深草院の乳母で、院の初めての女(新枕を教えるのも乳母)、院は乳母が忘れられず、二条を引き取り14才でレイプする、院の寵愛が深くても父の位が高くないので后妃にはなれない、かわいそうな立場。彼女にはほかにも恋人があって‥


鈴木杏演じる「カンタベリー物語」に登場する女性グリゼル
も現代では考えられない忍耐強い女性。ロングドレス姿が可愛い~

伯爵は、貧しい農夫の美しいグリゼルダを妻とする。ところが伯爵は彼女を試そうとして生んだ子を殺そうとするが彼女は逆らわない。後に彼女は追い出され伯爵の再婚相手の世話をさせられても嫌な顔しないなんて。

それだけ抑圧されていたということでしょうか。

鈴木杏はマーリーンの会社の社員など3役

 
上昇志向にあふれる女性から、淡々と仕事を続ける女性、家庭を重んじる
女性など、7人の女優が演じる16人の女性たちは、その性格や生き方こそ違っても、それぞれが問題や悩みを抱えている。それは女性であることから始まり、時代背景、家庭環境、仕事、結婚生活、出産など、現代の女性に通じるものばかり。物語後半、マーリーンが勤める人材派遣会社にはさまざまな女性が人生の転機を求めてやってくるが、その動機には「私の人生、これでいいのだろうか」という自己への問いかけが見え隠れする。それは成功を手にしたマーリーンも同様で、クライマックスには、姉ジョイスとそれぞれの運命や人生を嘆き、激しく言い争う圧巻のシーンが待ち受けている。放送は26日午後11時50分。(毎日新聞デジタル)


「学者というものは聖女をのぞいて、女のことはけっしてよく言わないものですね。
イソップ物語にあるように、誰がライオンを征服している人間を書いたのですか?人
間ですよ。ライオンが書けば、その逆を書いたでしょうからね。だから、もし女が学
者の本のようなものを書いたとしたら、アダムの全種族がつぐなうことのできないよ
うな悪人に男を書いたにちがいありませんね。」

「つまりこの戯曲は、「能力」で階級移動を達成した女性、またマリーンに賃仕事を斡旋される「能力」の劣る求職女性、さらに、田舎から都会にでるのも難しい姪っ子のような女性を重層的に対比させることで、サッチャー政権以降の新自由主義がつくり出す経済的な「女女格差」を浮き彫りにする。・・・はずなのだが、何にせよ渡辺えりがオモシロすぎる。
マリーンのプレゼントのワンピースを着てでてこれば、ちんちくりんさに観客が爆笑。天童よしみのキーホルダーのような円満このうえないビジュアルは、深刻な内容を深刻に見せない効果満点。それが演出家鈴木裕美の狙なら憎いでばえである。
ラストシーンでは、夜に目が覚めた姪娘がマリーンの手を握って「コワイよ~」と、夜闇を、ひいては女性の未来を不安がるのだが、正直、寺島しのぶのヨコ三倍あるコドモの方が“コワイ”。…いや、そこにこそ、マリーンの世代に比べ、若い世代の女性は“たくましくなった”というポジティブなメッセージを感じとるべきか。
とまれ、渡辺えりは痩身美形の女優に囲まれて、別の意味での「女女格差」を際立たせた。硬直した美醜の基準をこそ憂うべきだろう。
杵渕里果(きねふち・りか 演劇ライター)

最後、夜目覚めて「ママ、怖いよう」と叫ぶアンジーとマーリーンのバックに各時代のトップガールの美しいシルエットが現れます。

女性の未来への不安表しているようですが、「怖い」というのがちょっと。

今は原発地震が怖いもので。

別の場面で居眠りしているアンジーは「せいぜいスーパーのレジね」とマーリーンにいわれてしまいます。こういう決め付けは悲しい。

アンジーと池谷のぶえ演じる友人との関係もわかりにくかったです。

池谷さんはその他宴会場のウエートレスなど三役