<span itemprop="headline">考えさせる「終の信託」</span>
『それでもボクはやってない』の周防正行監督が、法律家でもある朔立木の小説を実写化したラブストーリー。重度のぜんそく患者と恋に落ち、彼の願いから延命治療を止めた行動を殺人だと検察に追及される女医の姿を見つめる。草刈民代と役所広司が『Shall we ダンス?』からおよそ16年ぶりとなる共演を果たし、愛と死に翻弄(ほんろう)される男女を熱演。また、浅野忠信や大沢たかおが脇を固め、実力派ならではの妙演を披露する。生死を賭した純愛を描くのみならず、終末医療の現場で起きている問題にも踏み込んだ重厚な作品
周防監督作品のなかでも「しこふんじゃった」や「それでもボクはやってない」にはとても感動したので、これはぜひ観なくてはと思いました。
上映時間が長いとか、女医が愚かだとか〔お勉強はできて優秀で出世もしたがねたまれて告発されたのか、あんな場所で行為に及ぶとは女性を大事にしない悪い男ですねえ、そんな男と結婚を望んでいたとか、患者の家族の前で号泣するなど、〕
いわれますが眼目はああやって検事は逮捕に持っていくということでしょう。
いったん目をつけられたら白でも黒にしてしまう世界です。
東電OL殺人事件も冤罪でした。15年も苦しんだ。
それにしても喘息患者の発作のお苦しみ。
信頼する医師に延命治療中止を頼みたくなる気持ちもわかります。
役所さんの演技さすが!
喉がぜいぜい、肺がごろごろ、冷や汗がたらたら、それをぬぐうことも出来ない。
死と隣り合わせ。いても立ってもたまらない
先日の愛知美術館の「美しき日本の自然」でも華岳の風景画が一点出ています。
草刈さんも大沢さん〔待たせて待たせて追い詰める検事役〕もそれぞれの役、なかなかのものです。
冤罪のこと、自分の終末も考えさせられます。私も無理な延命治療はいりません。