riboni5235’s diary

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<span itemprop="headline">防空法という法律があったとは知らなかった!</span>

今日の東京新聞こちら特報部」より

 
第二次世界大戦末期の空襲下では、市民は防空法により、避難が禁じられていた。「逃げるな、火を消せ」と市民に強いた当時の政府は、何を守ろうとしたのか。
間もなく迎える東京や大阪での大空襲の日を前に考えた。(篠ケ瀬祐司)
 
戦時中のこと。
大阪市内の防空訓練で、住民に火を消さず、逃げるように訴えた市役所の課長が逮捕された。
 
先月二十七日放送のNHK連続テレビ小説ごちそうさんの一幕だ。
 
住民に消火を義務づけた防空法に反する指示を出したことが、逮捕の理由だった。

防空法は実在した。
一九三七年に施行され、灯火管制などの義務を課した。
四一年十一月に都市からの退去禁止と、空襲時の応急消
火義務が追加された。

条文上は「必要に応じて退去を禁止できる」としてある。
しかし、運用基準の「内務大臣通牒」では「退去を行わせない」と禁止を強制していた。

なぜ都市住民の退去を禁じたのか。
「検証 防空法」を最近出版した早稲田大の
水島朝穂教授(憲法学)は「空襲前の退去を認めると、国家への忠誠心や戦争協力の意思が破綻する。
 
人員や物資を戦争に総動員する体制も維持できなくなるためだ」と指摘する。
 
体制の護持や戦争遂行が、人命よりも優先されたのだ。

違反者には六月以下の懲役か、五百円以下の罰金が科せられた。
「教員の初任給五十五円の約九カ月分」(水島教授)だから、抑止効果は大きい。
 
政府発行の家庭向け文書にも、都市を離れれば「非国民と言われても仕方ない」と書かれ、住民は「隣組」を通じて相互監視を強制された。
当局は「爆弾は大したことがない」と宣伝し、四五年三月十日未明の東京大空襲後でも、大本営発表は死者や焼失家屋数に触れなかった。

水島教授は、都合のいい情報だけを伝える姿勢は、現代にも通じると警鐘を鳴らす。
焼夷弾の威力を小さく伝えようとしたことは、戦後の原発政策で、安全神話を広め、事故後も放射性物質の拡散予測をすぐ発表しなかった姿と重なる」

当時の新聞は「手袋をはめれば、焼夷弾を手づかみで処理できる」などと伝えた。
 
国会も防空法の成立・改正を許した。
ただ、東京大空襲直後の十四日に開かれた貴族院本会議では、大河内輝耕議員
が内相に「人を助けるのか、物を助けるのか。
(住民に)火を消さずに逃げろと言ってもらいたい」と迫っている。

水島教授は「大河内議員は、与えられた権限の中でぎりぎりの質問をした。
メディアも議員も守るべきものは何かを常に問い直してもらいたい」と訴える。

大阪大空襲などで国に救済されずに放置されたとして、被災者一人当たり千百万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は2011年12月に原告側の請求を棄却した。
 
一方で、防空法などにより「事前退去することが事実上困難」な状況がつくり出されたことを認定した。
13年の大阪高裁もこの認定を維持した。
「検証 防空法」の共著者で、原告代理人の大前治弁護士は「立法政策として救済措置をとるようにとの、司法側のメッセージだ。
この判断を受け、国は一刻も早く、被災者救済の枠組みをつくってほしい」と話している。
 
【戦時中の大都市空襲】
1945年3月10日、米軍爆撃機が東京の下町地域を無差別爆撃し、約10万人が死亡した。
大阪市でも3月13日から14日にかけて無差別爆撃があった。
敗戦までに死者は1万5000人に上った。
名古屋市でも、3月19日の爆撃をはじめ、44年12月から45年7月にかけ約60回の空襲があり、死者は7800人を超えた。
 
私はこの「ごちそうさん」の番組を観ていました。
(主人公の一人「西門悠太郎」が大阪市役所の課長で、防火訓練の指揮を執るのだが、バケツなどで火を消す行動に対し、逆にガソリンをまき「実際の空襲はこんなもんじゃない、そんなことをしないで逃げるんだ!」と叫び、それが防空法に違反したということで「軍属」扱いとなり、満州に飛ばされる。
この後はこれからの「ごちそうさん」で紹介されるはずです。
私は「軍属」ではなく「軍・賊」という謀反者扱いだと思いますが・・・・)
 
そして、最も大事なことは、国の指導者というのは建物を守ることではなく、人命を守ることであり、それが敵の爆撃機が無差別攻撃をしてくる前に、戦争を終結させることに最大の努力をすべきなのにそれを怠った。
 
国民の命を守らないで、「無条件降伏」をした指導者の責任は東京裁判の判決より重いと思う。
 
今、安倍晋三首相は岸信介というはお爺ちゃんが戦争責任者のA級戦犯だったが、その後日本の総理大臣になった。ということを誇りに先祖返りをしているのではないかと今の国会の動きを見て感じるのだが、私だけだろうか。
 


転載元: country-gentleman