riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">【安倍晋三の本質とは】『育鵬社』の教科書見れば明らか 前篇</span>

自民党の『文化芸術懇話会』の勉強会において、『本音の暴論』が噴出するに及んで、現在、安倍自民党はそれをいかにして誤魔化すか、あるいは居直るかという対応に追われているようだ。
だが、いかに、誤魔化そうとしても、そしてそのために谷垣幹事長が『汗をか』こうとも、『もう遅すぎる』といわざるを得ない。

むしろ、百田尚樹氏や、自民党議員たちの『本音トーク』の中にこそ、真実(つまり、安倍首相の思想そのもの)が潜んでいる。

そればかりではない。現在、日本の各地で、新しい中学校の教科書の採択に向けた作業が進められている。そこにおいて、安倍首相自身が最大限、熱烈に応援している『育鵬社』の社会科教科書(『歴史』『公民』)の中身にこそ、安倍首相らの一貫した思想が埋め込まれているといえる。

私は、最近、横浜市内の2ヶ所の教科書展示場で、『育鵬社』の教科書の中身をチェックしてきた。その内容を、報告してみたい。




これは、『横浜市立中央図書館』の会場で、開かれた『教科書展示会』の模様。
(これは、6月6日に行った。このときは、あいにくアイパッドの充電状態が十分ではなかったので、ほとんど会場にはいなかった。つまり、すぐ引き揚げた。

このあと、6月21日に、自宅の近くの横浜市立山内図書館で開催されていた教科書展示会の会場にも出かけた。)




これが、育鵬社版の『中学校教科書』。『新しい日本の歴史』(本来は、世界史的な内容も載せなければならないのだが、もっぱら日本史に重点を置いていて、世界史的な観点は薄いと批判されている)と『新しいみんなの公民』の教科書が展示されている。

このほか、『自由社』の教科書もあるが、こちらは全国的に見て、極端にシェアが低い。主敵は『育鵬社』版の教科書と考えるべきだろう。

新しい歴史教科書をつくる会』が分裂して、『育鵬社』と『自由社』に分かれた。前回の2011年における全国での採択率は、『歴史』3.8%(育鵬3.7%、自由0.07%)、『公民』4.1%(育鵬4.0%、自由0.05%)である。
育鵬社採択数の56%は横浜市が占めているという。

今年の採択で、育鵬社安倍内閣の暗黙の支援のうちに、一挙にシェアを拡大することを目標にしている(40%を目指すとしている発言もある)。





これは『教科書展示会』の会場で書いたアンケート。汚い字で恐縮だが、『公民』と『歴史』それぞれ一枚づつ書いた。

もっとも、『教科書採択』は市町村(採択地区によっては、複数の市町村を1地区に統合している場合もある)ごとに教育委員会が決定する。

その決定方法も、より『非民主的』になっており、こうしたアンケートがどのような影響を及ぼすかは、心もとない。
ただし、実際問題として、『育鵬社』支持などの人々(幸福実現党もそうだという)も『教科書展示会』に足を運んで、アンケートを投じている人も多いようだ。

(なお、教科書の採択は、7~8月にかけて行われる。市町村の採択地区ごとにタイミングは異なるようだ。横浜市の『教科書展示会』は既に終了している。)





育鵬社の教科書がどんなものか?
それを象徴的に示すのが、このコラムではなかろうか?

これは、『歴史』教科書のコラム。
『よき国際人であるためには、よき日本人であれ』ということで、あの曽野綾子氏の文章からの抜粋である。
『よい国際人になろうと思ったら、まずその国の人として立派になりなさいと教えられたんです。』

これは、ある意味では『正しい』と私も思う。
しかし、曽野綾子氏は、次のように書いている。

『人は一つの国家にきっちりと帰属しないと、「人間」にもならないし、他国を理解することもできないんです。』
この『一つの国家にきっちりと帰属する』というのは、いったい、どういう意味なのだろうか?


今のは、育鵬社の『歴史』教科書からの紹介だが、この会社の『公民』教科書で、一つの話題となっているのは、安倍首相の写真が、たくさん掲載されているということである。
12枚とか、15枚とかいわれている。
私も数えたが、忘れてしまった。

ただし、安倍首相の顔が写っている写真の枚数自体でいえば、もっと多い教科書もあるようだ。
問題は、育鵬社の場合、1枚1枚意図的に載せているという印象を受けることである。




例えばこの写真。これは、内閣総理大臣に選出されたときの写真。まあ、比較的普通の写真である。





だが、これはどうであろうか?
国会の『党首討論』での写真だが、なぜ、安倍晋三石原慎太郎の組み合わせの写真を載せなければならないのか?





そして、この写真。『憲政史上初の女性首相秘書官』だそうだ。
女性の権利や地位向上の文脈で載せているのであろうが、『憲政史上初』ということでいえば、1986年に日本社会党の委員長(その当時、社会党は最大の野党である)を務めたり、1993年に衆議院議長を務めた土井たか子氏のほうが、『女性初』のインパクトがはるかに大きかったという気がする。

いかにも、安倍首相に『よいしょ』するような写真ばかりである。





そして、この『公民』教科書、こんなレポートも生徒に課している。
つまり、『私は内閣総理大臣』ということで、内閣総理大臣の立場にたってみて、『「持続可能な社会」を築いていくための国づくり構想を立てよう』というものである。

『政治』というものを、生徒自身が主体的に考えるきっかけを与えようということであれば、普通は、市町村において、人々の利害が対立するような問題に対して、どのように考えて行くかといった課題を与える。

(この教科書にも、そういう課題もあったのかもしれない。手元に教科書自体があるわけではないので、よくわからない。)
何も『内閣総理大臣』の立場に立たせなくとも良さそうなものである。

(つづく)





 
 にほんブログ村のランキングに参加しています。
 この記事が面白いと思われたかたは、上記URLをクリックしてください


転載元: 北京老学生・日本に帰国