riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">玉三郎10年ぶりのお富と新版「牡丹燈籠」</span>

玉三郎10年ぶりのお富と新版「牡丹燈籠」

ああ、もうあれから10年もたつのですね。



『与話情浮名横櫛』 「源氏店妾宅の場」の五代目尾上榮三郎のお富と五代目尾上菊五郎の与三郎。明治25年(1892年)9月、東京歌舞伎座




7月歌舞伎は玉三郎海老蔵猿之助・中車の出演なので観ないわけにはいきませんでした。

私がそう思うぐらいだからチケットは苛烈な争奪戦。
即完売したらしい、一幕見のチケット求める人の行列出来てました。

歌舞伎・ミュージカル・宝塚ファンは同じ演目を何回もご覧になる方が多いけれど私は一回勝負、今回ほどもっと良い席で観たいと思ったことはありません。


江戸の大店伊豆屋の若旦那(じつは養子)の与三郎は故あって身を持ち崩し、木更津の親類に預けられていた。春の潮干狩りの時分、木更津の浜をぶらついていた与三郎はお富とすれ違い、互いに一目惚れしてしまう(序幕・木更津浜辺の場)。
ところがお富は、地元の親分赤間源左衛門のだった。その情事は露見し与三郎は源左衛門とその手下にめった斬りにされるが、源左衛門はこの与三郎をゆすりの種にしようと、簀巻きにして木更津の親類のもとへ担ぎ込もうとする。いっぽうその場を逃げ出したお富は赤間の子分の海松杭の松に追われ入水するが、木更津沖を船でたまたま通りかかった和泉屋の大番頭多左衛門に助けられる(二幕目・赤間別荘の場、木更津浜辺の場)。
そしてそれから三年。与三郎はどうにか命を取り留めたものの家を勘当されて無頼漢となり、三十四箇所の刀傷の痕を売りものにする「向疵の与三」として悪名を馳せ、お富は多左衛門の妾となっていた。
或る日のこと。与三郎はごろつき仲間の蝙蝠安に連れられて、金をねだりに或る妾の家を訪れた。ところがそこに住む女の顔をよく見れば、なんとそれは三年前に別れたきりのお富である。片時もお富を忘れることのできなかった与三郎は、お富を見て驚くと同時に、またしても誰かの囲いものになったかと思うとなんとも肚が収まらない(ここで恨みと恋路を並べ立てる「イヤサこれお富、ひさしぶりだなア…」の名科白がある)。やがて多左衛門が来て、そのとりなしで与三郎と安は金をもらって引き上げる。お富は、多左衛門には与三郎を兄だと言い繕ったのだったが、じつは多左衛門こそがお富の実の兄であり、多左衛門は全てを承知の上で二人の仲をとりもとうとしていたのである。このあと多左衛門はお店からの呼び出しを受けて再び出掛け、和泉屋の番頭籐八がお富を手篭めにしようとするのを与三郎が助けるが、籐八が海松杭の松の兄であったことから赤間一味の悪事を知り、復讐を誓う。また刀傷を治す妙薬を知るなどのくだりがあって、与三郎が「命がありゃあ話せるなァ」とお富を引寄せるところで幕となる(三幕目・源氏店妾宅の場)。

三幕目、源氏店妾宅の場より与三郎の名科白[7]
与三郎:え、御新造(ごしんぞ)さんぇ、おかみさんぇ、お富さんぇ、
いやさ、これ、お富、久しぶりだなぁ。
お 富:そういうお前は。
与三郎:与三郎だ。
お 富:えぇっ。
与三郎:お主(のし)ゃぁ、おれを見忘れたか。
お 富:えええ。
与三郎:しがねぇ恋の情けが仇(あだ)
命の綱の切れたのを
どう取り留めてか 木更津から
めぐる月日も三年(みとせ)越し
江戸の親にやぁ勘当うけ 続きはこちら

お富さん』(おとみさん)とは春日八郎の歌で1954年8月に発売され、その年に大ヒットした歌謡曲である。作詞:山崎正、作曲:渡久地政信

解説[編集]

歌舞伎の『与話情浮名横櫛』(通称:切られ与三郎)からセリフを大量に取り入れている。ただし作曲した渡久地は歌舞伎のことはあまり知らず、むしろ当時最新の音楽であったブギウギのリズムを基にして曲を書いた。その軽快なメロディーは大当たりとなり、「粋な黒塀」「見越の松」「他人の花」といった仇っぽい名詞句
何も知らない子供までもが盛んに歌った。
「お富さん」ははじめキングレコードのスター歌手であった岡晴夫が歌う予定だったが岡がコロムビアレコードに移籍したため、急遽若手の春日に歌わせたところ大ヒット。これが春日の出世作となった。

この曲は1977年11月にエボニー・ウェッブによって「ディスコお富さん」としてカバーされてリバイバルヒットし、発売2週間で20万枚を売り上げた。

以下は歌舞伎美人(かぶきびと)から玉三郎の言葉


「生世話物(きぜわもの)(庶民の生活を写実的に描く狂言)ですから、(粋で軽やかな)江戸弁の流れを大切にしなければいけないのではないでしょうか」
 7月3日、歌舞伎座(東京・銀座)で初日を迎える「七月大歌舞伎」の昼の部で、人間国宝坂東玉三郎(65)が10年ぶりに、“お富与三郎”で知られる「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」のお富を演じる。13回目と手に入った役だが、市川海老蔵(37)の与三郎を相手に演じるのは初めて。2人が出会う「見染(みそ)め」、3年ぶりの再会で零落した与三郎が「しがねぇ恋の情が仇(あだ)」の名台詞(めいぜりふ)を投げ掛ける「源氏店」の上演だ。
 「これは、ぐれた男(与三郎)の哀愁、色っぽさを見せる芝居です。悲恋だったと嘆く。そんな役の心をいかに音に乗せるか。世話物が一番難しいですね」

配役
与三郎  海老蔵
蝙蝠安獅 童
番頭藤八猿 弥
お岸歌女之丞
鳶頭金五郎
九團次





 夜の部は江戸の落語家、三遊亭円朝の怪談噺をもとにした「牡丹燈籠(ぼたんどうろう)」のお峰。市川中車(ちゅうしゃ)(49)=香川照之=演じる伴蔵(ともぞう)の妻役で、演出も兼ねる。幽霊の手助けで得た大金で人生を狂わされる夫婦を描く。