riboni5235’s diary

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<span itemprop="headline">スキーバス事故 「契約社員」 「学生」</span>

スキーバス事故 「契約社員」 「学生」

2016-01-16 11:01:06NEW !
 
 
スキーツアーの大型バスの事故で14名が亡くなりました。亡くなったのは2名の運転手と12名の若い人たち。お悔やみ申し上げます。本当に悲しいことですよね。

 いわゆる事故原因というのは、まだ、判明していません。何が起こったのか?運転手のミスか?車両の問題か?道路に何かあったのか?・・・いわゆる原因はこれから判明すると思いますが、少なくとも、事故と因果関係のある「背景」はある程度明らかになっています。

 本日の新聞によると(朝日1/16)「国交省によると、貸し切りバスの事業者は2000年に規制緩和され、00年度の2864社から12年度4536社に増えた。」「高齢化も深刻だ。今回の事故の運転手は65歳と57歳。国交省によると、バス運転手の平均年齢は48.5歳で全産業の平均42.1歳を上回り、6人に1人が60歳以上」「ある運転手は『格安スキーツアーは過酷』という。昨冬、志賀高原で別の運転手が『日帰りで折り返し。3時間しか寝てない』と嘆くのを聞いた。「今回運転していた運転手は契約社員で、昨年12月の採用時い健康診断をしていなかった。・・・『フル稼働でなく、繁忙期に助けてもらう運転手だったため』と釈明した」

 地位の安定しない高齢の「契約社員」が運転する格安ツアーバスと格安だからこそ集まる若い学生の乗客。階層的には、99%側の人々の中で起こる事件であり、一般に、私たち99%の世界の安全性は「売られてしまっている」感じがします。

 新聞記事でも、さらっと「2000年に規制緩和され」とありますが、それは、新自由主義であり、自由競争最高!ということで選ばれた政策です。

 新自由主義=民営化・分社化・外注化・非正規化で、現場のオペレーションは寸断され、責任の所在もより曖昧化、それは、鉄道(国鉄→JR)がいわば「さきがけ」ですが、経営側・資本側の発想としては、それがもっとも、廉価に、そして自由に(新自由に)、人々を使うための方策としてベスト、ということなのでしょう。

 お金がないから、安くて安定しなくて過酷でも仕事を選び、お金がないから、安くて、安全性の保障されないバスツアーを選ぶ・・・いや、選びようがない99%側の世界ということか。

 この世界のあり方についても考えてしまいます。結局は、誰かの過失、という話になるかもしれません。運転手のミス、整備士のミス、会社の配置のミス、道路管理のミスなど・・・。

 しかし、本当にそうなのか。ミスが招かれたのは何故か。ミスを選択しないことができたのか。よく見極めて、考えたいと思います。犠牲を無駄にしないためにも。


転載元: 幸せの青い鳥