<span itemprop="headline">無音の叫び物言う農民 魂の反戦詩</span>
中日新聞今日の夕刊に載りました。
『海女のリャンさん』『いのち耕す人々』『天に栄える村』などの原村政樹監督が、戦後日本を代表する農民詩人・木村迪夫にスポットを当てたドキュメンタリー『無音の叫び声』が公開されています。
『海女のリャンさん』観ました。
国家と言うものは国民に有無を言わせず戦場に送りこみ、
殺人鬼に仕立て上げる、何と酷い事を国はするのでしょうか。
その山形に、丸山薫賞、現代詩人賞、日本農民文学賞など数々の賞を受賞した・TPPと反原発を訴える農民詩人、木村迪夫(76歳)という方がいる。
今月の詩、「祖母のうた」は、木村さんの祖母が自分で作って、蚕飼い(絹を作るための蚕を飼うこと)の仕事をするときに歌っていたのを、彼が書きとったものだ。
詩人の鈴木志郎康によると、「この祖母は二人の息子(つまり木村さんの父と叔父)を中国で戦死させてしまった。戦死の知らせを受けた祖母は、三日三晩泣き続け、その後ぴたりと泣くのをやめて、この詩を作って歌って」農作業をしていたという。わたしには、彼女の自作の念仏のように思える。
「戦前の農村のひとだから字も書くことも読むこともできなかった。戦争に夫や息子を送り出した家族は働き手を失って、貧乏のどん底に突き落とされたうえ、肉親を戦死させられたのだ。」それ以後、「天子さまのいたずらじゃ/むごいあそびじゃ」と、一切、神棚に手を合わわせることはなかった。
祖母のうた
http://blog.seiyouken.moo.jp/?eid=1187320
*
ふたりのこどもをくににあげ
のこりしかぞくはなきぐらし
よそのわかしゅうみるにつけ
うづのわかしゅういまごろは
さいのかわらでこいしつみ
うづのわかしゅう:自分のうちの若衆
さいのかわら:あの世
*
おもいだしてはしゃすんをながめ
なぜかしゃすんはものいわぬ
いわぬはずじゃよ
やいじゃもの
しゃすん:写真
やいじゃもの:焼きつけたもの
*
じゅうさんかしらで
ごにんのこどもおかれ
なきなきくらすは
なつのせみ
*
にほんのひのまる
なだてあかい
かえらぬ
おらがむすこの ちであかい
なだて:何故
*
おれのうたなの
うただときくな
なくになかれず
うたでなく
今月の詩、「祖母のうた」は、木村さんの祖母が自分で作って、蚕飼い(絹を作るための蚕を飼うこと)の仕事をするときに歌っていたのを、彼が書きとったものだ。
詩人の鈴木志郎康によると、「この祖母は二人の息子(つまり木村さんの父と叔父)を中国で戦死させてしまった。戦死の知らせを受けた祖母は、三日三晩泣き続け、その後ぴたりと泣くのをやめて、この詩を作って歌って」農作業をしていたという。わたしには、彼女の自作の念仏のように思える。
「戦前の農村のひとだから字も書くことも読むこともできなかった。戦争に夫や息子を送り出した家族は働き手を失って、貧乏のどん底に突き落とされたうえ、肉親を戦死させられたのだ。」それ以後、「天子さまのいたずらじゃ/むごいあそびじゃ」と、一切、神棚に手を合わわせることはなかった。
祖母のうた
http://blog.seiyouken.moo.jp/?eid=1187320
*
ふたりのこどもをくににあげ
のこりしかぞくはなきぐらし
よそのわかしゅうみるにつけ
うづのわかしゅういまごろは
さいのかわらでこいしつみ
うづのわかしゅう:自分のうちの若衆
さいのかわら:あの世
*
おもいだしてはしゃすんをながめ
なぜかしゃすんはものいわぬ
いわぬはずじゃよ
やいじゃもの
しゃすん:写真
やいじゃもの:焼きつけたもの
*
じゅうさんかしらで
ごにんのこどもおかれ
なきなきくらすは
なつのせみ
*
にほんのひのまる
なだてあかい
かえらぬ
おらがむすこの ちであかい
なだて:何故
*
おれのうたなの
うただときくな
なくになかれず
うたでなく
「日本の日の丸、なだて(何故)赤い」
上の方がもっと大問題だと思います。