<span itemprop="headline">桃井かおり「火」 あいち国際女性映画祭</span>
「女性の本性を暴露」 7日からあいち国際女性映画祭
国内唯一の女性映画祭、あいち国際女性映画祭2016が7日、名古屋市内で始まる。長編作品「火 Hee」を監督し、脚本と主演も務めた女優の桃井かおりさん(65)に、女性監督の映画が持つ魅力や可能性を聞いた。 (聞き手・竹田佳彦)
女にしか描けない世界は絶対的にあるの。女性監督の映画は、男性から見た女性じゃなくて、女性の本性が暴露されることがあるんですね。女性しか気付かない問題提起をした映画は世界にいっぱいあるのに、日本では少ない。日本は女性監督が少ないんです。
女優をしながら、男と女で痛みや喜びを感じる部分が本当に違うなと感じてきました。
仕事で挫折して自殺する男性はいるけど、女性はいないとか。こんな映画祭があるのは頼もしいですよ。
映画って、自分自身と向き合う時間。真っ暗闇の中、自分自身の経験とか美意識、感受性を使って。人生をかけて見るものだと思います。
メキシコで監督作「無花果(いちじく)の顔」を上映したとき「私が日本で暮らしていたら、登場人物の女の子は私だな」と言ってくれた観客がいました。映画って、他人の人生を体験できるんですね。異文化を理解する上ですごく役立つし、大事だと思います。
今回上映する「火 Hee」は米・ロサンゼルスの自宅を使い、予算や日程の都合で10日間で撮りました。日本にもアメリカにも居場所がない、初老の売春婦の話。ちゃんと人間として人とつながりたいと言っている映画です。万人の女の気持ちが代弁されていると思います。
「火 Hee」上映と桃井さんの講演は、名古屋市東区のウィルホールで7日午前10時から。前売り券1300円、当日券1500円。映画は24日から、同市港区のイオンシネマ名古屋茶屋で公開される。(問)映画祭事務局=052(962)2520
桃井かおり 女優、映画監督。1951年、東京都生まれ。71年「愛ふたたび」で映画初出演。91年に短編映画「ご挨拶(あいさつ)」、2006年に長編映画「無花果の顔」を初監督。「火 Hee」は長編映画監督第2作。05年に「SAYURI」で米・ハリウッド映画に初出演し、現在は海外の映画にも多数出演。米・ロサンゼルス在住。
(2016年9月6日)中日新聞より
10時から桃井さんの監督作品「火Hee」70分が上映され
その後
メイキング50分
元黒澤映画製作助手の野上照代さんとの対談がありました。満席
野上さん、ご高齢ですが貫禄充分で圧倒します。
桃井さんの監督一作「無花果の顔」はまだ観ていません。
この「火」は映画レビューではかんばしくないように難解なのです。
女性が延々と精神科医に話している場面がほとんどです。
彼女の話は本当なのか、放火?殺人?
製作費を抑えるために彼女の住宅で撮影、衣装も自前です。
彼女の愛犬も出ています。
今はワンちゃんのお陰で?散歩やスタッフのご飯作りが大好きになった彼女、
昔のイメージとは大違いですね。
自然体でいいですね。話が面白い、気取ったり飾ったりしないから。
「火Hee」の主人公は観ていると誰でも自分はラッキーと思えるほど
悲惨な体験している女性です。
でも午後から観た「フクシマモナムール」のような切実さがないので
あんまり没入して観ると言うわけでないのです。
これはお勧めです。
トークも凄く面白くて笑えます。
桃井さんの最初の出演作から始まりました。
映画の黄金期でATGや黒沢作品に出演。
男優が世界の黒沢にびくびくしているところ賠償美津子と監督を
野上さんにバレリーナにならなくてよかったねと言われてました。
結婚も大正解のようです。
「火」の主人公は大胆な花柄着ていて、気持ち悪いと桃井さん自身が言うのですが「気持ち悪いは素敵」と言う話もメイキングで言っています。
私はフリーダ・カーロのような華やかな花柄好きなので衣装は楽しかったです。自分では着られなくても。
桃井さんは日本女性は誰から観ても嫌われないようなこぎれいな服着ていると…
大阪などは派手なヒョウ柄などでたまに大阪に行くと着る服の趣味が違うなあと思い知らされるのですが。
映画の主人公は日本にもアメリカにも居どころがない女性なのです。
よくわからないと皆さんが思ううちに映画は終了、
他にも面白い話が多くて又思い出したら追記します。
頼もしいですね。
明日の夜7時からは「海 朴さんの手紙」を観ます。