<span itemprop="headline">花森安治と水俣</span>
花森は暮らしの手帖で1967年から公害への批判を開始している。
ここまできてもまだ責任をのがれようとする
いつまでもあいまいな態度を取り続けける政治家から権力を奪えと、
百万雑誌の編集長が公然と言ってのけたようなものだ。
商品テストで石油ストーブも冷蔵庫も容赦なく批判された商品の質は急速によくなっていった。
「人間が集まって暮らすための ぎりぎりの限界」をあっと言う間に
超えてしまう
それなのに企業や政府はこの事実を率直に認めようとせず
戦争の時がそうだったように。
ぼくは地球が崩壊する前に死ぬだろう。
この目で21世紀を見届けるのは不可能なのだ。
しかし僕よりずっと若い人たち。
おそらく君たちは、世界中がこんなことをしていたら
地球と一緒にほろんでいくかも知れないのだ。
その日に立ち会わなければならないのだ。
そういう目に君たちを会わせる。
その責任は、はっきりぼくらにある。
僕は執行猶予された戦争犯罪人だ。