riboni5235’s diary

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<span itemprop="headline">リサ・クリスティン:現代奴隷の目撃写真</span>


リサ・クリスティン:現代奴隷の目撃写真

リサ・クリスティン:現代奴隷の目撃写真

TED 2015/11/20(金) 14:40配信

  • 虐げられている人たちなのに、顔が立派、リサが畏敬の念を抱いたと言うはずです。
  • 自分が奴隷とも知らない人がいる。
  • 過去のアメリカの奴隷より多くて儲けを生み出している奴隷たち。
  • 水銀につかりながら金を採取、絹を有害な染料に手でつけている人たち
  • 自分より重いレンガや石を運ぶ子供たち
Lisa Kristine
翻訳
ここはガーナの違法鉱山の地下50mです 空気は熱気と埃で重苦しく 息をするのさえ困難です 暗闇の中を汗だくの男達が すり抜けていくのを感じる以外 何も見えません 話し声が聞こえますが あとは男たちが咳き込む 不快な音と 粗野な道具で石を切り出す音だけが 縦穴の中に満ちています 他の人と同じように 私は ちゃちな懐中電灯を ぼろぼろなゴム紐で頭に縛りつけています 何十メートルもの深さの 幅約1mの四角い穴の壁面には 昇り降り用に滑りやすい木材が設置されていますが それさえも はっきりは見えません 手が滑った瞬間 頭をよぎったのは 数日前に 手を滑らせて 止めどもなく落下していった 鉱夫の姿でした

今 皆さんにお話している間も 男達は その穴の奥深くへと潜り 報酬も補償もないまま 自らを危険に晒しています 命を落とすことも珍しくありません

私は穴から這い上がり 家に帰れました しかし彼らは一生帰れません 彼らは奴隷の身なのです

28年間に渡り 私は6大陸の 70カ国以上で先住民文化を記録してきました そして 2009年にはバンクーバー平和サミットで 単独の展示を行う名誉を与えられました そこでお会いした多くのすばらしい人々の中に 現代の奴隷撲滅に献身的に取り組む NGO フリー・ザ・スレーブ の支援者がいました 私達は奴隷問題について話を始めました それから奴隷問題を学び始めました 世界にこの問題があることは知っていましたが そこまで深くは知りませんでした 話を終えて私は自己嫌悪に陥りました 自分が生きている時代に 起きている残虐行為について 無知な自分を恥ずかしく思いました そして 自分が知らないのなら 他にも 知らない人は大勢いるはずだと思いました 胃に穴があくほど思いは強まり 数週間後には 私はロサンゼルスに飛び フリー・ザ・スレーブの役員に手伝いを申し出ました

そうして 私は現代の奴隷の旅を始めたのです 奇妙なことに行き先は前にも訪れた場所です 幾つかは第二の故郷と思っていた場所です しかし今回は隠された事実に 直面することになりました

控え目な推定でも 現在世界では 2千7百万人以上の人々が奴隷として扱われています この数字は大西洋横断奴隷貿易時代に アフリカから移送された人の倍です 150年前 農場に送り込まれた 奴隷の値段はアメリカ人労働者の 年収の3年分でした 現在の貨幣価値ならば約5万ドルです ところが今日では わずか18ドル程度の借金のせいで 一家族が何世代にも渡って奴隷になってしまうのです 驚くべきことに奴隷制度は世界全体で 年間130億ドル以上の利益を生み出しています

奴隷の多くは良い教育や仕事等の 嘘の約束にだまされた人々で 報酬もなく暴力に怯えながら 逃げ出せない状況で労働を強いられています

今日の奴隷を駆り立てるのは商業です 奴隷扱いされる人々が作る商品には価値がありますが 商品を作る人々は使い捨てです 奴隷制度は世界中どこでも違法ですが 奴隷は世界中至る所に存在します

インドとネパールでレンガを焼く窯を訪れました その奇妙で恐ろしい景色はあたかも 古代エジプトかダンテの地獄篇に 足を踏み入れたようでした 気温50℃を超す現場では 男 女 子供を含めた家族全員が 埃まみれになりながら 頭の上に機械的にレンガを載せていました 多い時には18個も載せて 焼け付く窯から 数百メートル離れたトラックまで運ぶのです 単調さと疲労のため 彼らは物言わず黙々と一日16~17時間 この作業を繰返すのです 食事や飲み水の休憩すらありません 皆 重度の脱水症状を起こし 放尿すらままなりません あまりの暑さと埃のため 私のカメラは触れない程熱くなり 動かなくなりました 私は20分おきに車に駆け戻っては自分の 機材の埃を掃い エアコンにあてて甦らせました そうしている間に自分のカメラの方が あの人々よりも余程ましな扱いを受けていることに 気づきました

窯に戻ると泣出したい気持ちでした すると隣の廃止活動家が 私をつかんで言いました “泣かないで ここで泣いちゃだめだ” 彼が明言したのはこの様な場所で 感情を表現すると私のみならず彼らにも 大変危険だということでした 私が直接 彼らを助けることはできません お金を与えることも 何もできません 私はその国の人間ではありません 私が 彼らを今よりさらにひどい状況に 追い込んでしまう可能性がありました フリー・ザ・スレーブがその活動を通して 彼らを解放してくれるのを信じました 彼らならばきっとやってくれると思いました 私は家に帰るまで 自分の気持ちが張り裂けるのを我慢しました

ヒマラヤでは子供たちが石を背負って ふもとの道で待っているトラックまで 山岳地帯を何キロも運ぶのを見ました 大きな石板の重さは 担いでいる子供たち以上でした 棒とロープと布で作った 手作りのハーネスで 石を頭から 吊り下げていました これほどの衝撃的な現場を 目撃するのは辛いことです ここまで横行する悪行に  どうやって立ち向かえるでしょうか? ここまで横行する悪行に  どうやって立ち向かえるでしょうか? 報酬もなく一日 16~17時間も働かされているのに 中には自分が奴隷だと知らない人さえいます 生まれた時から同じ状況だからです 他と比べようがないのです このような村人が自由を主張したら 奴隷所有者は彼らの家を焼き払ってしまいました 彼らには何もなかったのです 彼らは恐れるあまり あきらめていました しかし中央の女性は自分たちの ために立ち上がり耐え抜きました そして現地の廃止活動家の 支援を受け採掘権を獲得しました そして現地の廃止活動家の 支援を受け採掘権を獲得しました 今でも同じ過酷な仕事ですが 自分たちのために働き 報酬を得ることができるのです そして何より自由の身です

奴隷という言葉を聞けば 性の不正売買を連想するほど 世界中に知れ渡っています この業界を取材する際には 身の安全を保証できないと 忠告されました

カトマンズでは以前に性の奴隷を 経験した女性たちに付き添ってもらいました 案内された 狭い階段は 薄暗い蛍光灯が照らす汚い地階に続いていました いわゆる売春宿ではなく どちらかと言えばレストランです 業界ではキャビン・レストランと呼ばれる 強制売春の温床です それぞれに小さな個室があり 奴隷の身の女性は ― 少女や少年や7歳の子さえいるのですが ― ― 少女や少年や7歳の子さえいるのですが ― 客に料理や酒をたくさん注文させながら 客の相手をしなければなりません 部屋は薄暗く汚れています 壁に識別用の番号があり ベニヤ板とカーテンで仕切られています 客の手による 悲劇的な性的暴行に 耐えなければならないこともあります ほぼ暗闇の中に立っていると 瞬時に激しい恐怖が湧き上がりました あの地獄に囚われた身を 想像するだけで身の毛がよだちます 出口は一か所しかありません 入ってきた階段です 裏口はありません 抜け出せるほど大きな窓もありませんでした この人たちに逃げ道は全くないのです この厳しい状況に触れると同時に 性の不正売買を含めた奴隷取引が 私たちの裏庭でも行われていることを お伝えしなければなりません

何万人もの人々が農園 レストラン 家事等の 何万人もの人々が農園 レストラン 家事等の 様々な労働を強制されています 最近のニューヨークタイムズ紙の報道によると 毎年10~30万人のアメリカ人の子供が 性の奴隷として売買されています 我々の身近にあるのです ただ目にしないだけです

繊維業もまた強制労働で連想する業種です 繊維業もまた強制労働で連想する業種です インドの村では家族全員が絹取引で 奴隷扱いされている様子を見ました これは家族の写真です 黒く染まった手が父親で 青と赤の手が息子たちです 彼らは大きな樽で染料をかき混ぜ 絹を液体の中に肘の深さまで沈めます ですが染料は有毒です

通訳が彼らの物語を伝えてくれました

“僕らに自由はない” と彼らは言いました “でも いつかは ここを出て 染物をして稼げる場所に行きたいんだ” と 染物をして稼げる場所に行きたいんだ” と

4千人を超える子供たちが 世界最大の人造湖 ヴォルタ湖で奴隷になっていると言われています 初めて訪れた際に 私は様子を見に行きました 船から魚を取っているのは家族だと思いました 2人のお兄さんと弟たちに見えませんか? いいえ 彼らはみんな奴隷でした 子供たちは家族から取り上げられ 売買されて姿を消すのです そして このような船での 長時間労働を強いられます しかも彼らは泳げません

この子は8歳です 私達のボートが近づくと震えていました 彼の小さなカヌーに衝突すると思ったのです 水中に突き落とされることを怖がっていたのです ヴォルタ湖に水没した木々によく漁網が絡みます ヴォルタ湖に水没した木々によく漁網が絡みます すると網を外すために怖がっている子供たちを 水の中に放り込みます 多くが溺れます

この青年は物心ついたときから 強制労働を強いられています この青年は物心ついたときから 強制労働を強いられています 主人が恐ろしくて逃げ出せません 彼はこれまでずっと 残忍な扱いを受けてきたので 仕切っている年下の奴隷たちを 同じように扱います 仕切っている年下の奴隷たちを 同じように扱います

彼らに出会ったのは朝5時です 最後の漁網を引き揚げている所でした 冷たい風が吹く夜中の1時から働きづめでした 冷たい風が吹く夜中の1時から働きづめでした しかも 大漁だと漁網は 500キロ以上の重さになります

コフィを紹介します コフィは漁村から救出されました 彼に出会ったのはフリー・ザ・スレーブの 奴隷被害者リハビリ施設でした 井戸で入浴している所です 大きなバケツで頭から水を浴びていました すばらしいことに こうしてお話ししている今まさに コフィは家族と共にいます さらに良いことに彼の家族には 生活の糧となり 子供たちの安全を守る 道具が支給されました コフィは可能性の象徴です 立ち上がった人物がいたおかげで 彼の人生は変わりました

ガーナの道をフリー・ザ・スレーブの スタッフと一緒に車で走っていた時 ガーナの道をフリー・ザ・スレーブの スタッフと一緒に車で走っていた時 突然バイクに乗った廃止活動家が 我々の車に近づき窓を叩き 指示しました ジャングルに続く泥道を先導するから付いてこいと 道の行き止まりで我々をクルマから降ろすと 彼は運転手に立ち去るよう言いました それから 彼は道なき道を指さして言いました “この道だ この道を行け” と 道を遮る植物をかき分けて約1時間進むと 道を遮る植物をかき分けて約1時間進むと 小道は最近の雨で完全に水に浸かっていました そこで私は写真用機材を頭の上に持ち上げ 胸まで水に浸かりながら進みました そこで私は写真用機材を頭の上に持ち上げ 胸まで水に浸かりながら進みました 更に歩くこと2時間 曲がりくねった小道は突然終わり 目の前に サッカー場ほどの 穴だらけの採掘場が広がりました 穴の中では 大勢の奴隷が働いていました 女性の多くは子供を背中に背負ったまま 金を選鉱していました 足が浸かっている水は水銀で汚染されています 採取工程で水銀が使われるのです

こちらの鉱夫たちはガーナの 別の地域の鉱山で働く奴隷です 縦穴から出てくる時 彼らは汗でびっしょりです 彼らの疲れ果てて充血した眼を思い出します 彼らの多くは72時間も地下に潜ったままでした 縦穴の深さは90mあります 彼らは重い石が入った袋を 外に運び出します 次にその石は 別の場所に運ばれて砕かれ 金が採取されます

一見 力持ちの男達が大勢いるように見えますが すぐに崖っぷちな状態に置かれた 不幸な人々であることに気づきます そして子供もいます 彼らは怪我 病気 そして暴力の被害者です 実際このとても筋肉質な人ですら あと数年で結核と水銀中毒のせいで こうなってしまう危険が高いのです

彼はマヌルといいます 父親が死んだ時に 叔父が彼を 自分が働く鉱山に売りました 叔父が死ぬと 叔父の借金を背負わされました そして彼は 鉱山の奴隷労働から 逃れられなくなりました この時 彼は14年も鉱山で働いていました 足の怪我は採掘中の事故のせいです 足の怪我は採掘中の事故のせいです かなりの重傷で 医師は 切断すべきだと言いました しかもマヌルは結核にかかっています それでも彼は連日 縦穴での作業を 強いられています

それでも彼は いつの日か フリー・ザ・スレーブ等の活動家の援助を得て 自由の身になり教育を受けることを夢見ています 自由の身になり教育を受けることを夢見ています 絶望的な状況に置かれながらも 希望を捨てない人々を見ると 私の胸は 畏敬の念にあふれます

奴隷問題に光を当てたいと思います 現地で作業する際に ろうそくをたくさん持っていきました 通訳に助けてもらいながら 撮影した人たちに分け与え 彼らの物語と窮状に光を当てたいと思いました 彼らの物語と窮状に光を当てたいと思いました 彼らと私の安全が確認できた時に 撮影した写真です 彼らは自分たちの写真が世界中の 人々に見られるのを知っています 彼らは自分たちの写真が世界中の 人々に見られるのを知っています 私は彼らに伝えようと思いました 私達が彼らの目撃者となり 彼らの人生を 変えるためにできる限りの手を尽くすと 私は本当に信じているのです 私たちがお互いを同じ人間として 見ることができれば 奴隷のような残虐行為はなくなると 写真に映っているのは社会問題ではなく 私たちと同じ生きている人間です 権利 尊厳 そして尊敬に値する人々です 権利 尊厳 そして尊敬に値する人々です 私が光栄にも出会うことができた 虐げられた大勢の素晴らしい人々のことを 一日たりとも忘れることはありません

これらの写真が あなた方のような

見る人々の力を呼び起こし その力が結集して火となり その燃え盛る火が奴隷問題に 光を当てることを願います その光がなければ束縛という野獣は 闇の中で生き続けます その光がなければ束縛という野獣は 闇の中で生き続けます

たいへんありがとうございました

(拍手)

この2年あまり写真家のリサ・クリスティンは世界中を旅して、我慢できないほど過酷な現代の奴隷の現実を記録してきました。彼女はガーナの鉱夫やネパールでレンガを運び出す人々等、心に残る写真を紹介しながら、世界中で奴隷扱いされる2千7百万人に上る人々の窮状を訴えます。 ( translated by Akira Kan , reviewed by Mieko Akai )
動画撮影日:2012/1/22(日) 0:00