riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">中刷り広告を拒否された「ダメヨン晋ちゃん」──「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙」(キング牧師)</span>

社会問題をテーマにユニークなカレンダーを作るデザイナーの財津昌樹さんが、10月31日から11月7日まで東京で開くカレンダーの展示会「第26回 言いたいことを言ってしまう。と、どうなるんだろう展」を知らせるための中刷り広告を鉄道会社に申し込んだが、拒否されたということが一部で話題になっている。
 
週刊金曜日」10月28日号に詳しい記事がある。
 
イメージ
 
 
財津さんは1992年から社会問題をテーマにしたカレンダーを毎年制作して、原画作品の展示会を開催しているが、毎回そのポスターを鉄道の中刷り広告に出して宣伝をしている。今年も各鉄道会社に9月末に中刷り広告を申し込んだが、OKしてくれたのは京王電鉄だけで、小田急電鉄、都営新宿線東京都交通局)、東京メトロ東京地下鉄)の3つの鉄道会社から拒否されたが、「意見広告だから」というのが掲出拒否の理由だという。
 
イメージ
 
 
そのポスターのコピーは以下のようなものだ。
 
ダメヨン晋ちゃん

ケーキ屋の健ちゃんも
花屋のチエちゃんも
分かっている
武器や軍隊に
お金をかける分
仲良くするために
お金を使えばいいじゃん
きっと
お釣りがくるよ?
このことに目をそむける

政治屋の晋ちゃん
「防備は攻撃を引き寄せる」モンテーニュ
アメリカがそれを証明しているのに……ネ
 
 
財津さんは言う。「電車の中刷り広告を申し込んだのは今回で4回目。これまで断られたことなど一度もありませんでした。過去のポスターは、今回に比べてもっと“意見広告”めいたものになっていたにもかかわらず、なぜ今回のものがダメなのか。不可解です」
 
こんなことは初めてだが、過去のポスターと違うのは「晋ちゃん」の文字とイラストがある点。
 
財津さんは、さらに次のように警鐘を鳴らす。
「日本は報道の自由度ランキングで今年、61位から10位以上ランクを落として72位になりましたね。報道だけではなく、明らかに社会全体が委縮していることの反映だと思います。すでに大変な時代になりつつあるということです」
 
財津さんの2017年カレンダーの4月「沈黙は禁なり」には次の一文がある。
 
原発再稼働」に
「戦争法案」に
「秘密保護法」に
「武器輸出」に
「沖縄の基地問題」に
多くの国民が反対しているのに
なぜ推し進めるのか
キング牧師は言いました
「最大の悲劇は 悪人の圧制や残酷さではなく
善人の沈黙だ」……と
 
イメージ
 
 
 
今年の春、NHK「クローズアップ現代」の国谷キャスター、TBS「NEWS23」の膳場貴子キャスターと岸井成格・番組アンカー、そしてテレビ朝日報道ステーション」の古舘伊知郎キャスターなどが次々と降板させられた。それぞれの番組の‟顔“だった人たちだ。
なぜ、報道キャスター“総入れ替え”のような事態となったのか。
 
国谷キャスターは、集団的自衛権行使容認の際に出演した管義偉官房長官に鋭い質問を投げかけて、管官房長官が激怒したという。岸井、膳場両氏の「NEWS23」では、安倍首相が生出演し、「景気回復を実感できない」という街の声のVTRに「厳しい意見を意図的に選んでいる」と難癖をつけ、その後、自民党が在京テレビキー局に「報道圧力」文書を送りつけ、さらに「放送法遵守を求める視聴者の会」なる団体が、岸井氏を名指しで攻撃する新聞広告を全国紙に掲載した。
報道ステーションの古館氏は、政権側や自民党から、ことあるごとに「偏向報道」と言われ、原発問題や安保法制問題などでの発言は「言い過ぎ」と批判を受けていたという。
 
キャスター降板だけの話ではない。高市早苗総務相(当時)は、政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に「電波停止」を命じる可能性にまで言及した。
 
ジャーナリストの池上彰氏は雑誌で、「『報道の自由度』と言いますが、国が報道の自由を制限しているか、それとも報道機関の側が勝手に自主規制したり、忖度したりして、自ら自由を狭めているのか。日本では後者が多いような気がします」と指摘した。
 
政権側からの陰に陽にの圧力、それを「忖度」した報道機関側の「自主規制」。
 
さらに、最近気になるのは、全国の自治体で、「平和について考える」とか「憲法9条」とかの名称の付く集会は、従来であれば自治体の後援が得られたものが得られなくなるとか、公民館など自治体の施設使用の許可が下りないなどが各地で相次いでいるという。

それが、「善人の沈黙」というものだろうか。
 
それが、報道機関や公共施設だけでなく、日本全体にひろがりつつあるような気配を感じるのは私だけだろうか。
 
キング牧師の次の言葉を噛み締めたい。
 
イメージ
 
 
私たちには、今日も明日も困難が待ち受けているが、それでも私には夢がある。
闇は、闇で追い払うことはできない。光だけがそれを可能にする。
憎しみは憎しみで追い払うことはできない。「愛」だけが、それを可能にする。
私たちは有限の失望は受け入れなければならない。しかし無限の希望を失ってはならない。
最初の一歩を踏み出しなさい。階段全体を見る必要はない。ただ、最初の一段を上りなさい。
最大の悲劇は、悪人の暴力ではなく、善人の沈黙である。沈黙は、暴力の陰に隠れた同罪者である。人の真価がわかるのは喜びに包まれている瞬間ではなく、試練や矛盾に立ち向かうときに示す態度である。
黙って服従することは、しばしば安易な道ではあるが、決して道徳的な道ではない。それは臆病者の道なのだ。
問題になっていることに沈黙するようになったとき、我々の命は終わりに向かい始める。
 
 
イメージ
 


転載元: TABIBITO