riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

日本平動物園の良い話,うつだった人が…

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キングさん
 
私は日本平動物園は1回しか行けていないのですが良い動物園で感心しました。
そこの機関紙でっきぶらしも泣けてくる素晴らしい話が載っているので転載させていただきます。
利口な像、うつが治る動物の世話
人間には動植物が欠かせません。
動植物、大事に。
 
動物園実習だより3】

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学芸員実習で学んだこと

         徳島大学  柿本 康子

実習最終日のことです。職員の方々に「10日間お疲れ様だったね」と言われた瞬間、自分でもよくわからないうちに自然と涙が溢れていました。本来、学芸員実習とは、学芸員の仕事とはこうしたものであるということを体験し、学ぶべきものだと思います。しかし、正直なところ私が動物園での実習で学んだことは、それ以上に大きく、深いものだったように思います。
 実習中、普段やりなれないことを体験させていただき、ほぼ毎日体力は限界に近かったです。それでも、最終日に「実習もっとやりたいか?」と聞かれた時、私は迷うことなく「はい」と答えていました。今だから正直に言いますが、私は実習の数ヶ月前からうつ状態が続き、誰とも会いたくもない、何もしたくない、できればこのまま消えてしまいたいというような心境が続いていました。しかし、動物園の実習の最終日、久しぶりに自分の意志で「もっと実習がしたい、このまま終わりたくない。」というやる気が生まれていました。
 その結果、職員の方々が私のわがままを特別に配慮してくださり、本来10日間だった実習を、7月29日から8月20日まで延長させてくださいました。諸手続きや、実習生の面倒を余分に見なければならなくなってしまった職員さんたちには、大変なご迷惑をおかけして本当に申し訳なく思っています。また、それと同時に、言葉では表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。もちろん、実習自体で学んだことも多くあります。実習を延長させていただいたおかげで、通常の実習生よりも多くの動物園の飼育体験(アジアゾウ、中型サル、アシカ、クマ、ブチハイエナ、猛獣、アリクイ、ウサギ、モルモット、ヤギ、鳥類など様々)が出来ましたし、動物園の裏側をより多く見ることができました。元々動物は好きでしたが、それでも新しく知ることばかりで、とても貴重な体験をすることができました。
 それまでの私は、正直人見知りで、人は怖いものだという意識が強くありました。しかし、大好きな動物たちの世話をし、本当に気さくで親切な職員さんたちに指導していただいているうちに、なぜこんなに優しい人ばかりなのだろうと感じるようになり、人への恐怖心が次第に薄れていくのがわかりました。そして、次第に自分から自然に職員さんやお客様に対しても、声がかけられるようになっていきました。
 最後に、繰り返しになってしまいますが、今回の日本平動物園での学芸員実習は、ただの学芸員としての学習だけでなく、自分の考え方、生き方を左右するような、自分自身についての学習でもありました。出来の悪い実習生の実習を快く受け入れてくださった職員の皆さん、本当に心より感謝申し上げます。実習を通じて一まわりも二まわりも成長することが出来た私は、現在元気に大学生活を送っています。職員さんたちをはじめ、様々な動物たちにまた会えることを楽しみにしています。

 
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  実習を終えて 
 
           静岡大学  前島 知恵

 実習では主に夏のイベントの準備をしました。夏には様々なイベントがあります。その看板を作りました。自分なりに見やすい色、内容にあったデザインなど工夫したつもりなので、自己満足かもしれませんが納得のいくものができました。特に「ペンギンに魚のプレゼント」「夜の動物園見学」の看板はデザインから考えたのでやり甲斐がありました。そんな看板が初めてお客様の前に出たときは、嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちでした。ただ、今回は私が実習生だったので看板に専念でき時間も取れましたが、職員の方は1人で仕事がいくつもあって、1つの作業にだけ時間をかけることは難しそうで、実際は私が実習で体験している仕事よりももっと大変だろうと思いました。
 35周年を記念して群馬サファリからやってきたライオン君の名前の公募の表を集計することもしました。個性的でユニークな名前も多く、とても楽しませていただきました。自分の子供の名前を考えるように願いを込めて考えてくださった方もいて、「なんて幸せなライオン君だろう」と羨ましかったです。また、ハガキで送ってくださった方の中に「いつも動物のお世話ご苦労様です!」と書いてあると、実習生の私まで嬉しくなって職員の方にはがきの紹介もしました。
 動物園や動物についても説明していただいたので1匹1匹の動物に愛着を持ちました。動物は通りかかるたびに違った表情を見せるので、毎日新たな一面を発見できて飽きなかったです。特にリスザルのチッチ君とは友達になれました(たぶん)。チッチ君がお客様の前に出る日が楽しみです。同じ動物でもそれぞれに個性があって性格も違うというのは当たり前のことですが、本当に実感したのは今回の飼育実習が初めてです。
 1日だけゾウと猛獣の飼育実習をしました。猛獣舎も安全な構造をしていたし、飼育係の方も安全には気をつけていましたが、小心者の私は常にあるはずのないことを想像して緊張していました。ただ、緊張していても動物に悟られたら仲良くできないと思って平然とするようにしていました。特にゾウは同じ空間で作業をして近くを通ることもあり、細心の注意をはらっていました。ゾウというと、小さなことは気にせずノッシノッシ雄大に歩いているイメージがありましたが、実は危険な面も持っているのです。それにしても、ゾウがあんなに頭が良かったなんて、驚きました。「プール」「あいさつ」などの芸(?)も出来るし、それどころか私達人間同士の会話も実は理解しているらしいです。ゾウの前ではめったなことは言えませんね。ゾウは本当に不思議な動物で、インドなどでゾウを神聖な動物としている理由が分かった気がしました。飼育実習は体力がいる仕事が多く特にゾウ舎のブラシがけが大変でした。飼育係の方がテキパキ作業をするので私も真似しようと思ってはいたのですが、「腰が入っていない!」と全然ダメでした。私は1日飼育実習をしただけで肩こり筋肉痛という状態だったのに、これを毎日続けるのは本当に大変だと思います。飼育の方には、これからも健康に気をつけて頑張ってほしいと思います。
 実習では貴重な体験ができ、本当に楽しかったです。お世話になった職員の皆様本当にありがとうございました。
 
 病院だより」  ジャガーの悩みごと http://www.nhdzoo.jp/_newspaper_img/thm_300_300_1580_1.jpg
 今年の夏は例年にない猛暑で大変でしたね。動物達も暑さにまいっていましたが、暑さ以外でまいってしまい、私達を心配させている動物がいます。
 
 
この訓練の見どころはなんといっても猛獣役の職員の迫真の演技!日本平動物園の猛獣脱出捕獲訓練は本気でやります。見た目も可愛いマスコットキャラクターみたいな着ぐるみじゃありません(リアルでちょっと怖い)。
 ここ数年はずっとチンパンジーが脱出したという想定で訓練をしていて、チンパンジー役に決まった職員は数日前から特訓を始めます。動きを真似するために観察し、木登りの練習をして、皆を驚かせる(笑わせる)ような小ネタを仕込みます。まずは木に登って、フェンス越しに威嚇して、次はバナナ食べながら少し休んで・・・と、麻酔銃を撃たれるまでの台本を考えるのですが、脱出してから撃たれるまでの時間が結構長いので、上手くペース配分をしないとすぐに疲れてしまいます。何をするにもそうですが、メリハリが大事ですね。訓練の様子を傍から見ていると「おぉー暴れてるな、バナナ食べてる笑」くらいにしか思いませんが、着ぐるみを着てマスクを被るとちょっと動いただけで息が上がります。視界も悪いため、普段なら簡単にできる木登りもとても危険で難しく感じます。そう、チンパンジー役は想像以上にと~っても大変なんです。これは実際にやった人しか分かりません(筆者も1度やりましたが、超疲れました)。
 さて、今年の訓練はどんな様子だったかというと、、、迫力満点で笑いもありの大盛況でした。本物のチンパンジーさながらにキーキー鳴き声を上げて威嚇!木登りも上手で、たくさん動き回り暴れていました。麻酔班の車が到着して、威嚇と逃走を何度か繰り返し麻酔銃が発射されました。しかし興奮しているチンパンジーにはなかなか麻酔が効かず、もう一発撃つことに(麻酔が効きにくい動物もいるので、本当にこういう事も起こります)。ようやく動きが鈍くなり、寝込んだところで車の窓から棒を出してチンパンジーを突っつきます。完全に反応がなくなったところで盾を持った職員が一斉に集まり、網で包んで獣舎へ運び込みました。マスクを取った職員は汗だくで疲れ切っていましが、皆から「面白かったよ!」「頑張ったね、お疲れ様」と褒められて満足そうな顔をしていました。
皆さんはもし逃げ出した猛獣を見つけても「とりあえず写真撮っておこう」なんて思わず、すぐに安全な場所まで逃げて下さいね。動物たちの身体能力は侮れません、こちらの想像を軽々と超えて思いもよらない事が起きうるのが常です。もちろんそうならないよう、今日も明日も我々の合言葉は「施錠確認OK!」です。
(久保 暁)
 
涙ぐましいお疲れ様です。