週刊金曜日「米騒動女一揆から100年女の怒りが歴史を変える!」
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あんまりだと思う毎日ですが
安らかには眠らないでください 辛淑玉
やせ細ったその姿が今も目に焼き付いて離れません。
翁長さんの人生は、沖縄と共にありました。
言葉にならない沖縄の涙の歴史が、翁長雄志を沖縄県知事に押し上げたのです。
知事に就任されてからは、家族との語らいの時間もゆっくりお酒を飲む時間も、好きな本を読む時間も、月夜を楽しむ時間もなかったことでしょう。
米国の戦争屋の下請けになった傲慢で無慈悲な日本政府にも、デマを流しまくる輩にも、沖縄の現状を見て見ぬふりする大衆にも、凛としてあがらい、権力になびく人たちとの葛藤を抱えながらも諦めることなく声を上げ続けた翁長さんの生きざまを私は忘れません。
辛かったでしょう。
悔しかったでしょう。
戦争屋たちが貴方の大切な命の時間を奪いました。
身を切るような国家との闘いがどれほど心た体に負担を与えたことか。
慟哭がこだまとなって聞こえてきます。
翁長さんが最後の力を振り絞って辺野古新基地建設阻止の署名をした、そのバトンを私たちは受け取りました。
戦争は嫌だ、殺す側には与しないという固いバトンを。
だから涙を怒りに、悲しみを勇気に変えて走ります。
あの日本国憲法への復帰を願った沖縄の、切なる思いを形にしたいと思うのです。
今、あなたを送る涙が、人々の涙が、大河となって日本の大地に流れています。
安らかには眠らないでください。
勝利の日まで、私たちの心を鷲掴みにしていてください。
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