riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

天皇の戦争責任、東京プリズンの残念な部分

 
第23回紫式部文学賞受賞!
第66回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞!
第16回司馬遼太郎賞受賞!
「今年最高の本!」(「dacapo」)第1位!
 
 
選評]
現代史の深部に挑んだ力作 松浦寿輝氏
 1980年、日本の中学を卒業してアメリカの小さな町の高校に留学した少女が、日本を「かつての敵国」と呼ぶ人々に囲まれつつ、「天皇の戦争責任」という厄介なテーマを論じることを強いられる。赤坂真理「東京プリズン」は、この小さな挿話から出発し、わが国の現代史の深部にまだなまなましく疼いている外傷体験に真っ向から立ち向かった、気宇壮大な力作である。
 孤立無援の少女が途方に暮れて故国に国際電話を掛けると、そこはいきなり2009年の日本で、電話に出るのはかつての母親の年齢になった自分自身なのだ。戦争責任の問題を曖昧にしたまま、バブルとその崩壊を経て、やがては大震災も起こる平成日本の現在までもが、この作品に取り込まれ、分厚い虚構の時空を形成している。
 文学は、しなやかで強靱な想像力によって、政治学や社会学の論文とはまったく違う形で「国家」を論じ、「歴史」を問題化しうるのだ。小説という形式が内にはらむ豊かな可能性をまざまざと示してくれた、近来稀な傑作長篇と思う。

第16回司馬遼太郎賞受賞
[選考委員]
柳田邦男氏、養老孟司氏、松本健一氏、関川夏央氏
[贈賞理由]
主人公である女性作家のアメリカ留学の心の傷を、日本の戦争における天皇の責任を問う形で問うた意欲作。
 現代の若い世代が「天皇の戦争責任」というタブーをアメリカのディベートという文化にたじろぎつつ、その言語空間を使って、みごとに作品化した。
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真珠湾を言い立てる教師に対し一人天皇の戦争責任を述べなくてはならなかった
少女、
米軍の枯葉剤の被害者結合双子も…
 
残念なのは明治の青年の民主的な憲法草案五日市憲法はおろか、
GHQが取り入れた鈴木安蔵たちによる憲法草案、9条の幣原のことも全く出てこない。
 
 
以下は東京新聞より
憲法は民衆のために 鈴木安蔵の人と学問 直弟子語る  
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