riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">鶴彬ーこころの軌跡ー上映案内</span>






右側の写真よく見てください。

先日、文芸批評に戦場でたこ壺に入ってるときは水につかり拷問のようだとありましたが、この鶴彬は水風呂の拷問受けていました。
冷え症の私は考えただけでもつらく悲しい。
他にも心に残るシーンがありましたが観てから時間たってしまい思い出しては追記しています。
当地方の上映は終わりましたが各地の上映会があります。
一番下にあります。


非常に感銘受けた映画「鶴彬(つるあきら)」


公式サイト再び開けたらぴあで7月4日公開映画満足度2位になっていることが分かりました。
6.7の天声人語でも紹介されました。


鶴彬生誕100周記念作品ドキュメンタリードラマです。

小林多喜二治安維持法改悪に反対して右翼に暗殺された山本宣治も写真で登場します。

睡眠不足もあり、ドキュメンタリー映画では寝てしまうことがある情けない私は超低予算なのにこの緊張感のあるドラマにして下さった監督(郡上一揆・草の乱神山征二郎)始め、スタッフ、ボランティアの方々、澤地久枝さん、一叩人さん達研究された方すべてに感謝します。
監督の師新藤兼人の2003年『ふくろう』大竹しのぶ 主演- モスクワ映画祭功労賞
と同じく舞台をみるようで今も問題となっている国による棄民政策を鋭くついています。

パンフレットは脚本や鶴彬演じた池上リョヲマ(映画の中の清々しさと御本人の素顔の屈託のなさにさすが役者と感服)
樫山文枝(女流川柳作家の先駆者井上信子役)のインタビュー、澤地さん、深井一郎、勿論川柳も載っていて充実しています。

鶴彬の理解者井上信子の存在を知ることもできたのがうれしい。




映画の冒頭、石川啄木の「一握の砂」を読んでいる少年が妹とともに登場。妹思いの優しい兄本名,喜多一ニ(かつじ)

彼は一才の時、子供のいない叔父の養子となる。
八才の時、実父がなくなり母は再婚のためと東京へと去る。

「可憐なる母は私を産みました」

鶴彬は優秀だったのに師範学校に進学する希望はかなえられず、養父が経営する織物工場で働きました。学歴のないことが彼を苦しめることになります。

「暴風と海の恋を見ましたか」
こんな可愛い句を読んでいたのに

手と足をもいだ丸太にしてかえし
 万歳とあげて行った手を大陸へおいて来た
みな肺で死ぬる女工の募集札

優しい人は本当は強い。女工さんに対してもこんな句を読んでいる。

そのころのほとんどの日本人は弱者、貧乏人、アジアの人々に優越感、差別観を持ち、台湾・朝鮮を植民地にし、さらに無謀にも中国、東南アジアに侵略。
それに対し、鶴は…

半島の生まれと題された連作より
「ヨボと辱められて怒りこみ上げる朝鮮語となる」

「母国掠め盗った国の歴史を復讐する大声」

傲慢で差別する政治家、軍人は嫌です。

多喜二や山宣、鶴のような人たちを残酷に殺した後は侵略戦争まっしぐら。
国家や特別高等警察(特高)は彼らを恐れ憎んだ。

最後の句です。
「胎内の動き知るころ骨がつき」
身ごもった赤ちゃんの胎動がわかった頃には父親は戦死しその遺骨が届く。戦争が酷くなると遺骨の代わりに紙切れなども入っていたそうです。

以下引用です。
 1937(昭和12)年12月3日朝、出勤を待ち伏せていた特高警察によって、治安維持法違反で検挙され、中野区野方署に留置された。権力の恣意によって延々と留置された。野蛮なとりあつかいと粗末な食事は体力を消耗させた。翌年8月後半、赤痢にかかった。警察は治療をせず、肉親を呼びつけ、自費治療を命じなからも釈放はしないという不当な仕打ちをした。豊多摩病院に移されたが、重篤となり、9月14日死亡した。お通夜に野方署の人間がきて型どおりのくやみをのべたのに対して、母は「殺しておいて今さら何を言うか」と詰め寄った。まさに、警察権力によって殺されたのだ。
 赤痢菌は食物や水により伝染する病気だ。鶴は差し入れもとだえ、警察の食事ではやせ衰える一方だった。だから差し入れの食事に赤痢菌が入っていたとは考えにくい。とすれば、警察の食事か水が原因となる。だが、他の留置者も含めて集団感染したということではない。だとすると疑念は深まる。鶴彬は、頑として屈しない男だった。激しく抵抗する人だった。特高は鶴を人一倍憎んだだろう。私は以前から、鶴彬は特高によって、赤痢菌を盛られたのではないかと思っていた。日中戦争が激しくなった1938年9月14日に死亡。



シネマトゥディ
監督・脚本・製作: 神山征二郎
製作: 平野寛
脚本: 加藤伸代
ナレーター: 日色ともゑ
キャスト
池上リョヲマ 樫山文枝 高橋長英


チェック:日本が軍国主義へと突入していった昭和初期に、反戦・反権力を貫いた川柳作家として知られる鶴彬の足跡を追ったドキュメンタリー・ドラマ。戦争の悲惨さを読んだ作品が反戦的として逮捕され、29歳で獄死した彼の生きざまを『ラストゲーム最後の早慶戦』の神山征二郎監督が描き出す。信念を貫き平和のために生き抜いた鶴彬を、映画やドラマ、舞台などで活躍中の新鋭・池上リョヲマが熱演。共演には樫山文枝高橋長英らベテランが名を連ねる。

ストーリー:1909年、石川県に生まれた鶴彬、本名喜多一二は15歳頃から川柳を作り始める。21歳で金沢歩兵第7連隊に入営した彼は4年間の軍隊生活を送る中、反戦活動をした罪で2年間服役、1937年に治安維持法違反で逮捕され翌年 29歳で獄死。時代が戦争へと突き進んでいく中、弱き者を見捨てるなと叫び続け、反戦を貫き通した鶴彬の生きざまに迫る。

■ 2009年9月5日(土)
場所:中津川市・東美濃ふれあいセンター 岐阜県中津川市茄子川1683-797
問合せ先:0573-62-0480 中津川映画祭実行委員会

■ 2009年9月5日(土)
場所:富山県小矢部市総合会館 富山県小矢部市城山町1-1
上映:午前11時/午後2時/午後7時
問合せ先:090-8266-0308(堀内)

■ 2009年9月6日(日)
場所:金沢勤労者プラザ 石川県金沢市北安江3-2-20
上映:午後1時30分
問合せ先:076-223-8415

■ 2009年9月12日(土)
場所:新潟県新発田市生涯学習センター 新潟県新発田市中央町5丁目8の47
上映:午後1時
問合せ先:0254-22-3372(斉藤)

■ 2009年9月12日(土)
場所:神戸市・兵庫県中央労働センター 兵庫県神戸市中央区下山手通6丁目3-28
上映:午後2時
問合せ先:turuakirakobe@yahoo.co.jp

■ 2009年9月13日(日)
場所:石川県・高松産業文化センター かほく市高松ク41番地
上映:午後4時
「第11回 鶴彬をたたえる集い&「鶴彬」没後71年・生誕100年記念行事」内の上映会
問合せ先:076-281-1201(小山)

■ 2009年10月2日(金)
場所:神奈川県・鎌倉市建長寺講堂 神奈川県鎌倉市山ノ内8
上映:午前9時
川柳シンポジュームの一環として(要事前予約)
http://www.doctor-senryu.com/turu_akira/turu_index.html

■ 2009年11月20日(金)21日(土)
場所:富山県富山市明治安田生命ビル地下ホール 富山県富山市宝町1丁目3-10
上映:午後1時30分/午後3時30分/午後6時30分
問合せ先:0764-25-1583(松浦)