<span itemprop="headline">パワーポリティクスが支配しているような世の中をひっくり返したい。鍵は、日本国憲法、特に第9条 / 小出裕章</span>
2012/02/28 小出裕章・京都大学原子炉実験所助教インタビュー
福島第一原発2号機の温度上昇や倒壊が危ぶまれる同4号機、大飯原発3・4号機の再稼働など、原発問題をはじめとして、トピックは多岐にわたった。またTwitterなどで物議を醸している、大阪維新の会主催「瓦礫の広域処理に関する勉強会」についても言及。広域処理への小出氏の賛否が論争になっていることから、氏の瓦礫処理に対する真意にも迫った。
ウィンザー通信さんブログより文字起こし
政治の場にいる方々の中には、『原発に関して、核の動機がはじめからあった』と、はっきりと認めている人がいる。
先の戦争で負けて、二等国となってしまった日本は、核武装というものを持つことで、立ち位置を向上させたかった。
核武装という言葉が最近また、チラチラと出始めている。
なぜそれをしなければいけないのか。
どうしてそこまで思わなければならないのか?
アメリカの都合よく動かされているのか。
アメリカの属国として、都合の良いように使われているだけなのか?
確かに属国だったが、そこからなんとか抜け出して、独自に一等国として存在するために、核武装を発展させたいという意思もあったかもしれない。
核を持つということの理由は、単純なことだけではない。
アメリカにとってのアジアの防波堤として存在している限り、アメリカは日本を、共産主義の脅威と対峙するための壁として使い、中国との接触にクッションを作る。
核の開発体制としての原子力発電所。これを政府は国民に全く説明していない。
プルトニウムは今どこにあるのか?最終的にどこにあるのか、高度な軍事機密であり、国民には知らされない。
原爆にできるようなウランがあるが、それも最高機密。
核物質というものはそういうもの。
単なる物理的な防護だけでなく、情報上も、完璧な機密事項。情報が漏れないように国家としては情報統制をとる。
日本の国民に対してスピーディは隠され、米軍には渡されていた。
主権者は米国?一応、形上は外国であるが、核の親分である米国に先に情報を流すのは、当たり前である。
IAEAは、基本的に米国が握っている。
常任理事国というのはそういうもの。
現在の厳しいパワーポリティクスのようなシステムの中で、わたしのような小さな者が、なにを言っても仕方が無いと思ってしまうが、
絶望したらその時に終わってしまうので、とにかくあきらめず、声に出し続けていく。
現在のようなパワーポリティクスが支配しているような世の中をひっくり返したい。
すぐにはできない。
そのための鍵は、日本国憲法にある。
特に第9条。
自分達の安全をどう守るか。
軍事力で安全を守らない。
もちろん容易な事ではない。
軍隊を強化することより遥かに難しいこと。
米国は今、自分の思いに添わない国は地球の裏側であっても攻撃するような、不公正で不平等な世界。
米国の属国から離れる。
不公正な劣位に置かれている国が、属している国から独立することは、想像を絶する困難や痛みが伴う。
核をすべての国が持つ自由。それは絶対に求めてはいけない。
核をすべての国が捨てる自由。これしか地球が続く未来はない。
不公正な世界は、人類が生まれてからずっと続いてきた。
核が生まれてからは60年。
人類というのはそういう愚かなものだ、という結論として認めてしまうとそれで終わってしまう。
違う歴史を作りたい。
人類の支配、披支配という不公正な世界を変えたい。
みんながひとりひとりで考えて欲しいこと。
原発だけの問題ではなく、核を視野に入れないと、この強大なシステムをひっくり返すことはできない
日本国憲法第九条
その1
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
その2
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
その1
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
その2
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
転載元: 原発情報