riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">井上ひさし「 國語元年」</span>

 

 
1985年にNHKでドラマ化された「国語元年」、主役の川谷、きりりとした山岡、今もファンの島田歌穂は覚えています。おっとりした奥様がちあきなおみだった!
 
ちあきなおみミュージカルビリ・ホリーディ役も絶品だったのに今は活動停止で勿体ない。
有名なジャズ歌手のビリーはレディ・デイと呼ばれ最高の歌手だったのに。
人種差別や、麻薬アルコール依存症との闘いなど壮絶な人生を送った彼女
 
1939年3月、ルイス・アレンという若い高校教師が一篇の詩を綴り、それを読んだビリーは強く心を動かされた。それこそが、"Strange Fruit"(『奇妙な果実』)だったのだ。人種差別リンチによって殺された黒人が木に吊るされている、残酷でおぞましいアメリカ南部の景色。ビリーは、その詩の中に父・クラレンスの最期を見ずにはいられなかった。そのことをビリーは自伝の中で"― It wasn't the pneumonia that killed him, it was Dallas Texas.-" (パパが死んだのは肺炎のせいなんかじゃない。テキサス州のダラスが殺したのよ)と綴っている。父クラレンスが亡くなったのは1937年3月1日のことだった。巡業中に風邪から肺炎を併発したのだが、治療を受けるために回った幾つもの病院はどこも診療を拒絶。黒人であるクラレンスを閉め出した。しかもそこは、南部で最も人種差別の激しい地域の一つ、テキサス州ダラスであった。
南風に揺れる『奇妙な果実』。黒人に対する差別、横行するリンチのメタファーは、以後、カフェ・ソサエティとビリーにとってのテーマソングになる。この歌は論争を巻き起こし、間もなく発売されたレコードは大変な成功を呼んだ。
 
 
国語元年に戻ります。なんだか無理難題を押し付けられた官吏が頭かきむしって考えて使用人やら居候を巻き込んで大騒動、最後は悲しいことになるのだが歌あり笑いありで井上ひさしを最初に認識した作品だったでしょうか。
 
 

ドラマ版キャスト[編集]

私が今回観たのは
名古屋市文化振興事業団設立30周年記念事業 名古屋の演劇人が贈る名作劇場國語元年」 “名古屋の演劇人が贈る名作劇場の千秋楽。
 
写真大好きの尾張出身の書生が狂言回し。
 
12人の家族に使用人、居候の薩摩弁、長州便、会津弁、名古屋弁、京都言葉、
江戸山の手言葉、下町言葉、花魁言葉が飛び交う家を舞台に「全国統一話し言葉」標準語を短期間で作れと命じられた文部官僚の南郷清之輔。
 
当主を応援するために使用人たちが当主の作詞した小学唱歌の合唱が挿入されるのですか、なかなか皆さん上手で楽しい、
ピアニストはほとんど英語しか喋れない?日本人
音楽を大事にする井上作品。なかなか舞台が観られないので初級バレエの後車を飛ばして駆けつけました。
 
こんな事、個人が短期間で出来るはずないのに申しつける上官、
愚直に考えては苦しむ南郷、今でもよくある光景。
 
2010年のBSでドラマの再放送があったのに見逃しています。
ちょうど良い大きさの舞台です。名古屋には花道のある文化小劇場もあります、
今度昭和区にも図書館とともに小劇場も出来ます。いくつか劇場が壊されてしまったので心配しましたがこういう劇場使ってくださいね。
 
 
2010年のBSでドラマの再放送があったのに見逃しています。
 
 
 
時は明治七年、東京は麹町番町。かつての幕府旗本の屋敷町に、文部官僚南郷清之輔の屋敷もあった。長州出身の清之輔は、「全国統一話し言葉の制定」を命じられる。新しく明治の世を迎えた日本をひとつにまとめるためにも全国共通の話し言葉が必要とされたのである。

ところが南郷家だけでも清之輔は長州の出身。妻・光と義父・重左衛門は薩摩の出身で、使用人達も江戸山ノ手の元武家の妻、加津に下町育ちのたね、東北遠野出身の弥平や、米沢のふみ、名古屋出身の修二郎と津々浦々から集まって様々な方言が飛び交い、さらには日本語よりも英語が得意という太吉までが暮らしていた。

そのうえ、大阪勤務時代の清之輔に騙されたというちよが押しかけて来たり、あやしげな公家の公民先生が居候を始めたり、会津出身の強盗虎三郎までが居ついたりと、南郷家で話される方言は増えるばかり。「全国統一話し言葉の制定」に四苦八苦の清之輔は、家中を飛び交う方言を観察して共通の話し言葉をつくろうと試みるが…
 

演出:鹿目 由紀(劇団あおきりみかん) 
  
出演:南郷 清之輔:岡田 一彦(劇座)
南郷 光:黒河内  彩(劇団シアター・ウィークエンド)
南郷 重左衛門:栗木 英章(劇団名芸)
秋山 加津:中田 裕子
高橋 たね:いのこ 福代
御田 ちよ:手嶋 仁美(劇団あおきりみかん)
江本 太吉:早川 とものり(AAFD)
築館 弥平:木村 庄之助
広澤 修二郎:松井 真人(劇団あおきりみかん)
大竹 ふみ:真臼 ねづみ
裏辻芝亭公民:大谷 勇次(劇団うりんこ)
若林 虎三郎:大嶽 隆司(DORAMAYAHONPO)

 
追記
幕末までの日本はそれぞれの言葉で藩という狭い中に閉じ込められていた…
 
強盗がまともだったり。
 
学生時代は京都に住んでいたのですが鹿児島同級生が家族と電話しているのを聞くと、さっぱり内容がわからなかったり、相方の実家茨城に行くと義父言葉が音楽のようで何を言ってるのか、なかなか把握できませんでした。
 
原作レビュー5つ星のうち 5.0 おもしろて やがて悲しき 國語元年, 2011/12/11
レビュー対象商品: 國語元年 DVD-BOX (DVD)
 「なぜこれほどまでに悲劇を『笑い』という糖衣で包み込むことに井上ひさしは巧みなのか」と、このドラマを見るたびに鋤谷は考えさせられる。このドラマの本質は、原作者である井上の「悲しみ」と「怒り」である。そしてその「悲しみ」と「怒り」とは「明治の夜明け」とやらに、みじめにも踏みにじられてしまった「豊かな地方文化」、さらには「人の優しさ」に対する井上の哀惜の情であると鋤谷は確信する。
 本ドラマにおいて、「方言」とは「統一国家日本」を育てるうえでの最大の障害として、文字通り「目の敵」とされる。そしてその方言撲滅を担う「全国統一話シ言葉」の制定を、南郷清之輔は承るのである。しかし「全国統一話シ言葉」の制定とは、南郷自身を始め、彼の家に全国から集った「心やさしき人々」のアイデンティティーを奪うことでもあるのだ。
 度重なる南郷の「奮闘努力」そして「紆余曲折」の末、彼がたどり着く結末は、筆舌に尽くしがたい「悲劇」である。こんな悲しい物語をなぜ故に涙なくして見られよう。
しかしそんな悲劇を悲劇として見せないところが、原作者井上ひさしの類まれな才能であり、ドラマ「國語元年」の素晴らしさなのだ。
 
 
原作も読みたくなります。原作の感想
 
名古屋人の国語元年なので語り手は名古屋弁でしたがドラマは山形弁、井上さん原作ですからね。