<span itemprop="headline">杉山千佐子さんの遺徳をしのぶ名古屋で前夜祭</span>

戦時中の空襲被害者の援護を国に求め続け、１８日に１０１歳で亡くなった全国戦災傷害者連絡会会長、杉山千佐子さんの前夜式（通夜に相当）が１９日、名古屋市中区の教会で営まれた。親類や支援者ら７０人が別れを惜しんだ。

　杉山さんは空襲で左目を失明。１９７２（昭和４７）年に連絡会を設立し、政府や国会に民間被害者の法整備を働きかけ続けた。親類の祖父江敏行さん（８４）＝同市名東区＝は「最期まで弱い者の味方だった」としのんだ。

　杉山さんは晩年、安全保障関連法も批判した。ただ、関係者によると、法が成立した昨年９月１９日に転倒して腰を強打し入院。「活動ができなくなる」と避けてきた介護施設への入所を余儀なくされたという。亡くなった１８日は１０１歳の誕生日だった。活動を支援してきた元中日新聞記者岩崎建弥さん（７５）は「長い人生でも、最後の１年は本当に激動の年だった」と振り返った。

（中日新聞）