2016-12-21 <span itemprop="headline">米国の国連大使が猛批判―安倍政権のせいで南スーダン大虐殺の危機、自衛隊PKO派遣の本末転倒 by志葉玲 |氏</span> 未分類 難民となった南スーダンの子ども達(写真:ロイター/アフロ)ツイートシェアブックマーク南スーダンでの自衛隊の活動を続けるため、現地の人々を虐殺の危機にさらす―安倍政権の外交の本末転倒ぶりが、内外の反発を招いている。内戦が激化の様相を見せ、大規模な虐殺が行われることが懸念されている南スーダンへ、国連安保理は、武器禁輸制裁を課すことを検討している。だが、この制裁案に日本は「PKO任務に悪影響が及ぶ」と難色を示しているのだ。今月19日には、米国のサマンサ・パワー国連大使が「(南スーダンに)多くの武器が流れ込むことが、人々の安全につながるのでしょうか?」と、日本の姿勢を強く批判するなど、国際問題化している。◯自衛隊PKO派遣のために武器禁輸に反対自衛隊の南スーダンPKOでの駆けつけ警護の問題については、これまで憲法やPKO協力法、自衛隊が直面する危険性などについて議論されてきたが、新たな問題が浮上してきている。それが国連安保理で検討されている南スーダンへ武器輸出を禁じる制裁措置への安倍政権の動向だ。ある外務省関係者は、筆者に対し「南スーダンに対しては、日本政府として、人権状況を改善するよう求めている」と弁明するが、やはり自衛隊を現地に派遣している中、南スーダン政府のご機嫌を損ねたくないというのが本音のようだ。「武器禁輸制裁が南スーダンでのPKO活動にとって良いかというと、日本政府としては違う考えを持っている」(外務省関係者)。また、「対南スーダン武器禁輸制裁案については、岸田外相と首相官邸が緊密に連絡を取り合って日本政府としてのスタンスを決めている」ともいう。つまり、安倍政権は南スーダンの人権状況がどうなるかよりも、自身の支持率にも影響し得る派遣された自衛隊への影響を優先しているのではないか。もし、そうで無いならば、武器禁輸制裁以外に、南スーダンで虐殺が行われないため、有効な手立てはあるのか?外務省関係者に問いただすと、「日本政府としては引き続き、南スーダン政府に対して理解を求めていく」と繰り返すにとどまった。◯国内外から、安倍政権への批判や懸念の声こうした安倍政権の詭弁に対し、前出のパワー国連大使は19日の国連安保理の場で手厳しく批判している。 「南スーダン政府にチャンスを与えよう、と耳触りのいい言葉を言いますけども、また別のチャンスを与えるのですか?南スーダンへの支援が軍事につぎ込まれ人々が飢えるのを、現地で国連の活動が停滞しているのを、私達はさんざん見てきたではないですか」「(武器禁輸制裁をしないという)免責が現地の人々にとって良い結果になるのでしょうか?平和維持活動に従事している職員達の安全に寄与するのですか?」出典:パワー国連大使のブリーフィング 国内の人権団体からも懸念の声が上がっている。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の日本支部代表の土井香苗さんは「国連安保理で、対南スーダン武器禁輸制裁が決議されるためには9カ国の賛成が必要ですが、既に8カ国が賛成しており、日本の判断の行方が非常に重要です」と訴える。弁護士で人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長の伊藤和子さんも「対南スーダン武器禁輸制裁では、米国と意見が対立しがちなロシアや中国も拒否権を発動しないとしています。日本が賛成しないために、制裁案が成立しなかったとなれば、国際社会からの批判は免れないでしょう」と指摘する。◯安倍政権のせいで、南スーダンで大虐殺の危機南スーダン情勢をめぐっては、今月1日、人権問題を調査する国連の委員会が「飢えや集団強姦、村の焼き打ちなど、南スーダン各地で既に民族浄化が進んでいる」と警告。1994年にアフリカ中部のルワンダで、少なくとも80万人が犠牲となったとされる大虐殺の再来になりかねないと危機感をあらわにした。19日には、潘基文・国連事務総長も「即座に行動を取らない限り、南スーダンで大量虐殺が始まる可能性がある」と、武器禁輸制裁を急ぐよう安保理に繰り返し求めるなど、状況は非常に緊迫している。そんな中、安倍政権の姿勢は、あまりにも呑気なものだ。今月20日の会見で、岸田文雄外務大臣は武器禁輸制裁案への対応についての記者の質問に対し、「安保理理事国の中には,様々な考え方があるということも理解しているが、(南スーダン政府の和平への取り組みを後押しするという)我が国の考え方の大切さはしっかり訴えていかなければならない」と、煙に巻いた。前出の国連の委員会は、南スーダン政府が新たな大規模軍事作戦を計画していることや、反大統領派の武装勢力が軍備を増強していることを報告している。このままでは、安倍政権のせいで、南スーダンでの大虐殺が始まってしまうことになりかねない。◯自衛隊南スーダン派遣の本末転倒自衛隊を南スーダンPKO活動に派遣する目的が、同国の平和と安定を目的にしているのであれば、自衛隊の安全確保のために、対南スーダン武器禁輸制裁に安倍政権が反対することは、全くもって本末転倒だ。前出のパワー米国連大使も指摘している様に、南スーダンに武器が流入することで、自衛隊ほか各国のPKO部隊や国連職員らも脅威にさらされる可能性が極めて高い。今、日本がどう動くかが、どれだけ重い責任が伴うものであるかを、安倍政権の面々も、有権者らもよく考えるべきだろう。(了) 志葉玲フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)パレスチナやイラクなどの紛争地取材、脱原発・自然エネルギー取材の他、米軍基地問題や反貧困、TPP問題なども取材、幅広く活動する反骨系ジャーナリスト。「ジャーナリスト志葉玲のたたかう!メルマガ」 http://bit.ly/cN64Jj や、週刊SPA!等の雑誌で記事執筆、BS11等のテレビ局に映像を提供。著書に『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共編著に『原発依存国家』『母親たちの脱被曝革命』(共に扶桑社新書)など。イラク戦争の検証を求めるネットワークの事務局長。reishivarei.shivaofficial siteフリージャーナリスト 志葉玲 Rei Shiva オフィシャルウェブサイト 志葉玲の最近の記事オスプレイ「不時着ではなく墜落」、視察の翁長知事―「日米地位協定の下では法治国家あり得ない」 12/19(月) 6:43「プーチンを逮捕しろ!」人々が叫ぶ理由と法的根拠ー「戦争犯罪人」と馴れ合う安倍政権の愚 12/16(金) 7:00元自衛官、安倍政権に怒り―南スーダン駆けつけ警護「負傷したら治療されずに死ぬ」 12/14(水) 7:30安倍政権と福島県の「避難者いじめ」―原発事故自主避難者への住宅支援打ち切り 12/7(水) 7:30志葉玲の記事一覧へ(158) Facebookコメント ※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。 Yahoo!検索で調べてみよう志葉玲南スーダン 問題自衛隊 派遣 南スーダン外務省 南スーダン潘基文 大統領 米国の利上げで日本株はどうなるtreasure-books.com今の相場状況にどう対処するべきなのか。株で稼ぐプロが淡々とやっていることとは都内の家、今だと高く売れるjutaku-uru.comあなたの家も今値上がりしてるかも?今、バブル並に高騰中な理由/イエウール提携中央区のマンションが大注目!sh0113.xyzマンションを高く売れる方法がある!そのマル秘情報を公開中/提携Ads by Yahoo! JAPAN 有識者・専門家がニュースに切り込む 転載元: 情報収集中&放電中