<span itemprop="headline">平和の俳句 中日新聞</span>
大晦日の新聞に平和の俳句356句が載りました。
平和なしでは何も始まりませんね、文化も。
赤ちゃんがまじめにおならする平和 磯谷佳世子
浴びせよう平和の俳句のこのつぶて 岩田進介
2017
2016
2015
元旦の社説は 不戦を誇る国であれ
新年早々ですが、平和について一緒に考えてください。人類はなぜ暴力を好み、戦争がやめられないのか。どうしたらやめる方向へと向かうのか。
日本の平和主義を二つの観点から見てみましょう。
一つは、だれもが思う先の大戦に対する痛切な反省です。
振り返れば、日本は開国をもって徳川の平和から明治の富国強兵へと突入します。
最大の反省は人間が人間扱いされなかったことです。人間が非人間化されたといってもいいでしょう。そういう異常の中で敵側は人間以下であろうし、味方にもむやみな死を求める。
クラウゼヴィッツのいう政治目的の戦争ではもはやなく、ただ進むしかない、戦争を自己目的化した戦いになっていたといっていいでしょう。
◆ただの戦争嫌いでなく
その絶望の果てに戦後日本は不戦を尊び固守してきたのです。
守ってきたのは元兵士と戦争体験者たちです。
文字通り、命がけの訴えといってもいいでしょう。ただの厭戦(えんせん)、戦争嫌いというのでなく、国は過ちを犯すことがあるという実際的な反省でもあります。国民には冷静な目と分析がつねに必要だという未来への戒めです。
日本の平和主義についての二つめの観点とは、戦後憲法との関係です。
戦後冷戦の中で日本はアメリカの平和、いわゆるパックス・アメリカーナに組み込まれ、自衛隊をもちます。
その一方で稀有(けう)な経済成長に恵まれ、その資力を主にアジアの発展途上国への援助に役立てます。
ここで考えたいのは、平和主義とはただ戦争をしないだけでなく平和を築こうということです。前者を消極的平和、後者を積極的平和と呼んだりもします。
日本国憲法の求める平和主義とは武力によらない平和の実現というものです。
対象は戦争だけでなく、たとえば貧困や飢餓、自然災害の被害、インフラの未発達など多様なはずです。救援が暴力の原因を取り去るからです。
NGО、非政府組織の活動が広がっている。ミリタリー、軍事から、シビリアン、民間への移行です。日常の支援が求められます。ミリタリーの非軍事支援も重要になっている。
だが残念ながら世界は不安定へと向かっているようです。
◆武力によらない平和を
格差とテロとナショナリズム。それらが絡み合って国や民族が相互不信の度を高めつつある。しかし不信がつくられたものなら、解消することもできるはずです。
そういう時だからこそ、私たちは平和主義、世界に貢献する日本の平和主義をあらためて考えたいのです。
ただの理想論を言っているのではありません。武力によらない平和を求めずして安定した平和秩序は築けない。武力でにらみあう平和は軍拡をもたらすのみです。
理想を高く掲げずして人類の前進はありえないのです。
堤未果・井手英策対談 対立政治が利用 みんな 受益者に
分断社会を終わらせる:「だれもが受益者」という財政戦略 (筑摩選書) 単行本(ソフトカバー) – 2016/1/14
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