riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

袋小路の人びと

中日新聞でほめていたので読みました、今の日本のように袋小路に追い込まれてにっちもさっちもいかない状況と似ています。
主人公は理不尽で怖い税務署相手に闘います。山田 直堯
 
 
アマゾンレビュー
なかなか著名な脚本家兼経営者への、不当な降って湧いたような税務調査と、そこへの闘争が描かれる珍しい小説だ。
ミステリーではないが、調査官のセリフにもいちいち裏や意味がありそうで、丁々発止のやりとりがスリリングに進行する。単なる上申書ですら収受印が押されれば話題の「公文書」になってしまう。横暴な税務調査官に対して、主人公とその支援団体は法を武器に対抗して行くのだが…。
ロマンティストに見える主人公・野崎のロマンスが縦糸になっていて、物語に別の色を与えていて達者だなと思わせる。
暑苦しい警察小説や、流行りモノのトリック仕立てのミステリーに飽きて来た所でもあり、異色の税務の世界を背景にくり広げられる男達の息遣いや心理に、しばし耽ることが出来た。良作である。もっと分かりやすい痛快さがあってもいいようには思うので星は4つ。