<span itemprop="headline">姜尚中さんの講演会 ０７．５．３</span>

　毎年、鶴舞公園の公会堂で憲法記念日のつどいがある。今年は姜尚中さんの講演会と知ったのはこの日の朝、パソコンで。なんともドジな私。ブロガーのぴかちゅうさんと会うお約束してしまったがお願いして講演会だけ参加。第２部はやそすけさんの三味線・トーク「命どぅ宝」ライブだった。

　今年は薔薇が遅れている鶴舞公園は桜、ツツジ、菖蒲、アジサイと次々と花が咲く。

　米騒動の舞台になり、普通選挙の碑もある。レトロな音楽堂ではライブ。公会堂も私好みの
煉瓦の古い建物。夜は、これも年代ものの噴水がライトアップされて綺麗だ。

　公会堂へ入ったら４階へ誘導されたがモニターしかない！これでは嫌と２、３階をのぞくと立ち見の人や客席の階段に座る人たちが見えたので、私も２階へ。硬い階段に腰かけて無事先生のお顔見ながら拝聴した。

　テレビのＣＭや討論会が声高くわめいてるように聞こえるようになり地上波をめっきり見なくなっている。姜さんはＢＳの｢わが心」の旅に出演していて感銘受けた。私は元々差別が嫌いだ。アンネの日記読んでなぜユダヤ人というだけでこんな悲惨な目にあうのか疑問だった。ところが日本人も明治から同じアジア人なのにアジアの人々を蔑視し、戦争しかけた事を知った。ドイツは戦後処理が上手くいってるが日本はそこが下手だ。最近の裁判の判決みるとたまらない。

　憲法も読めば大変格調高く素晴らしい精神持っていることがわかる。戦前のスローガンの｢バスに乗り遅れるな」でドイツに負けじと戦争につ走しつてどうなったか。あんな悲惨な目にあいたいのか、子供たちをそんなむごい境遇に落としたいのか。

　公会堂へ行く前に大音響の街宣車に遭遇。今年はかつてないくらいすざまじい、がなり方だった。アベになってうれしいのだろうか。不思議なことに鶴舞公園にはその時は来ないで骨董市を開催してる吹上ホールの方に行ったそうだ。


　憲法記念日の愛知憲法会議の集会は昨年より千人ほど多い３千人ほどが入場。

　姜さんは落ち着いた静かな話し方で「９条を変えなくてはいけない差し迫った理由がどこにあるのか」と始まった。

　９条は天皇制とセットだった。もし９条がなければ日本軍の為に多大な被害をこうむったアジアの国々は黙ってはいなかったでしょう。

　明治の青年たちが１００年以上前に、海外から文献取り寄せ、皆で学習し、民主的な憲法草案を各地で作っていた。それらは明治政府により無視、弾圧されてしまった。その後、日本は戦争に次ぐ戦争。アジア諸国だけでなく女学生が勤労動員で作らされた(勉学できず、自分たちは何つくっているか分からないし、口外も出来ない)風船爆弾はアメリカに達し、子供たちを殺傷するなど甚大な被害与えた。勿論米兵も。日本兵として徴集され後に戦犯として処刑された朝鮮の青年、強制連行、性の奴隷とされた女性たち、日本人も中国に置き去りにされた人々や沖縄、原爆の被害、シベリアで戦後、強制労働させられた日本兵、悲劇は限りない。

　敗戦後の１１月、憲法学者鈴木安蔵は憲法研究会を発足、１２月に憲法草案を政府とＧＨＱに提出。ＧＨＱはこの民主的な内容を高く評価、ＧＨＱ案に反映されることになった。一方政府案は大日本帝国憲法とほとんどない内容が変わらない非民主的なものであったのでＧＨＱはこれを拒否した。

　今回、この日本国憲法誕生の真相描く映画「日本の青空」が公開される。
　５月１９日　ウィルあいちで３回上映

　名古屋大学でも６月１０日に２回上映

　監督は沖縄戦描いた「ＧＡＭＡ－月桃の花」の大澤豊

　出演は　高橋和也　　藤田美紀　　加藤剛　　宍戸開　　左時枝　　水野久美