riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">玉三郎の「羽衣」と「牡丹燈籠」</span>



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 1カ月ぶりに芝居らしい芝居を堪能してきました。(^-^)v

 子供の頃の絵本にこれがあった。講談社高畠華宵などロマンチックな絵本を出していた。バラバラになっても「小公女」「羽衣」はとってある。

 松の木に掛かった天の羽衣を手にした漁師。羽衣を返してもらうために天女は能を取り入れた典雅な舞を舞う。はじめは結い上げた頭、ポニーテール状、桃山風。ビラビラ簪で登場、若い、可愛い。うっとり。(〃∇〃) てれっ☆

 羽衣を返してもらってからは、おすべらかしの頭に冠。菩薩か、天女か。藤原道長ら平安貴族が願った様に私も死ぬ時、この姿が脳裏に浮かぶか、それとも庭の夢であろうか。


 漁師役は仁左衛門そっくりの愛之助。「牡丹燈籠」では七之助演じるお露(幽霊)にほれられる役。

 夜の部は「牡丹燈籠」これほど笑った玉三郎の芝居は初めて。貧しいおかみさん役で紅さえ引かない汚い役。天女とのギャップが最高である。今月は芝居の組み合わせがいい。亭主役は大好きなゴールデンカップルの仁左衛門様。このいちゃつきぶりは本当の夫婦にしか見えない。役者は凄い。上から下までなんなく演じるかのよう。この夫婦の会話、もう台詞とは思えない。楽々とあの愚痴が次々と繰り出される。半分聞こえない感じにしたり。こういうのあるよね。つい言いたくなる。私はもう言っても向こうが1カ月もだんまりなので言えないが。

 「カランコロン」で有名な「怪談・牡丹燈籠」杉村春子の芝居で有名。映画で幽霊二人の姿をおぼろげに観たのを覚えている。足のない幽霊がお決まりだったのに下駄を履くのが画期的だったそうだ。

 原話は中国の「牡丹燈記」。ある書生が美女と結ばれるがそれは死霊で僧の助けもむなしく命を失う話。平家物語の琵琶法師の話もちょっと似ていないだろうか。面白い話は脚色されていくのだろう。
4世鶴屋南北岡本綺堂、そして今回の舞台は三遊亭円朝作である。芝居の中でも三津五郎円朝に扮している。最近落語は流行でテレビで落語講座があり舞台も映画も出来ている。

 三津五郎は馬子久蔵にも扮し玉三郎の女将の口車に乗って亭主の秘密をばらしてしまう。大いに笑わせてくれる場面である。お酒や女性や儲け話に弱い人間だ。

 貧乏時代は仲良かった夫婦が魔が差して悪事を働き、立派な店も構え、裕福となるが皮肉にも亭主は女遊びを始める。歌舞伎や落語だから因果応報となる。

 亭主が店を開いたのはその故郷だから、周りは他人ばかりの女将は寂しい。そんなところも女将に同情したくなる。

 夜の部始まったら程なくビニール袋をガサガサさせて隣席の人に注意された人はそのままいなくなってしまった。昼の部では私の隣席の白人女性が新口村のいい場面で退席。「羽衣」も観ないで。

 
 歌舞伎は3本立てが多く(3階B席なら1本千円しない!)時間、体力の関係でやむなく退席するときは立ち見の方に進呈するのだが両方とも誰も来なかった。


 3階前のほうには女学生たちが鑑賞。歌右衛門の「新口村」を鑑賞に来ていた女子高生を思い出した。劇団四季や宝塚も学校から来ていると羨ましくなるのである。