<span itemprop="headline">素晴らしい玉三郎の「阿古屋」「女伊達」</span>
劇場に紫帽子・裃姿の正装の玉三郎丈の大きなパネルがお出迎え。
吹き抜けの場内にお正月の繭玉が沢山飾られていて、とてもお正月らしい華やかな雰囲気。
後の玉三郎丈の口上で「券が売り切れで元旦もお芝居することにした、これは関西では元旦から幕が開くのはあるが関東では65年ぶり?お正月の銀座はさぞ賑やかだろうと思ったらお店は皆シャッターが下りていてシーン」と。
この劇場だけお正月らしく飾ってくださりおもてなしを受けている気分になりました。
この舞台、皆様ご存知の事件で急遽玉様の代替え講演となりました。
玉様(スケジュールが)空いておりましたので、
『お引き受けしないと』と思いました。お声掛けされるうちが花、
玉様(スケジュールが)空いておりましたので、
『お引き受けしないと』と思いました。お声掛けされるうちが花、
期せずして世間も大注目ですね。偉大さがお分かりになったでしょう。
数日前、劇場の客席でお隣りに玉三郎丈が座っている夢を観ました(汗)
獅子舞も場内をめぐり、心もうきうきに。
お江戸のお正月らしくお着物で観劇の方も多い。
今年初の観劇です。
今年初の観劇です。
壇裏兜軍記・阿古屋
特別に作られた小さい花道に登場した阿古屋、何と言う美しさ、貫禄でしょう。
前に観た時より数段美しい、ジワも起きないぐらいシーン。
皆さんあまりの美しさに声も出ないのかな。
いつもの大向こうさんの「やまとや~」という掛け声もありません
歌舞伎界を代表する立女形だけに許される演目。
今は有名な篠山 紀信との写真集も勘当モノだったらしい、でも見かけによらず強い玉様はそれをはねのけた!)
すでに20歳ぐらいに琴・三味線・胡弓を仕上げていたと前に聞きました!
あの布団のような着物(軽い羽毛布団ではなくて昔の重い布団!いつもおもりをつけてトレーニングされています)に、巨大な傾城のカツラ、まな板帯で歌いながらの演奏!
あの布団のような着物(軽い羽毛布団ではなくて昔の重い布団!いつもおもりをつけてトレーニングされています)に、巨大な傾城のカツラ、まな板帯で歌いながらの演奏!
玉様は左利きで三味線が大変らしいです。
阿古屋琴責と言われる拷問
演奏が上手くできるだけでなくその向こうに恋人景清を思う気持ち、「景清の行方は知らない」があらわされなければなりません。
平家滅亡後も頼朝の命をつけ狙う悪七兵衛景清の行方を突き止めるべく、景清の愛人でその子を宿す五条坂の遊女、阿古屋が尋問に引き出されてくるという設定。三曲の演奏を命じて、そこにいささかの乱れもないのを聞き、行方を知らぬという証言に偽りなしとして阿古屋を釈放する捌き役の秩父庄司重忠に中村獅童、敵役であくまで阿古屋を拷問にかけよと主張する岩永左衛門に市川猿弥。岩永には黒子二人が付いていわゆる人形振りで、人形のような動きに滑稽な表現も混じり、こちらの方が白塗りの重忠よりもおいしい役どころかも。
舞台は演じている時より、演じている人の邪魔をしないよう控えている方が大変だとも聞きました。
気が緩めば観客もわかるでしょう。
江戸時代には侠客(きょうかく)といって、仁義に厚く、弱い庶民を守るために悪い奴をこらしめる人々がいました。男の侠客を男伊達(おとこだて)、女の侠客を女伊達といいました。
舞台は吉原仲の町です。江戸の女伊達が一本差しの刀を差し、尺八を手にして、上方のならず者を追って颯爽(さっそう)と現れます。そして向かってくる男たちを簡単に投げ飛ばしたり、からかい半分で口説きかかるなどのやりとりが展開されます。その後、江戸と上方の男の侠客[男伊達]の名前を読み込んだ「男伊達づくし」の詞章で、傘を使った華やかな所作ダテをし、幕になります。
勇ましい女性のスッキリとした格好良さを見せる舞踊です。
桜満開の吉原にイケメンで長身、玉様のお弟子さん坂東功一丈と片岡松次郎丈を従えて登場、阿古屋とは大違いの軽装のお姐さまで尺八をさしています。
この二人を口説いたり闘ったり。
役者の宙返りの見せ場がたっぷり。
キリッと鉄火に決まって、なんと気分の良い舞踊、玉様初役。
新しい演目大好きです。
口上、手拭い配リもあります。私は後ろから二番目という遠い席でゲットは無理。
普通の歌舞伎はカーテンコールはしませんがこれは別物、スタンディング物です。
歌舞伎役者は稽古期間が異常に短いのですが又これは難役。
年末の南座顔見世の時に楽器を取り寄せお稽古。まさかの阿古屋で皆さん、幸せです。
口上でも言ってらしゃいましたがこの劇場が銀座セゾン劇場という名前であったころに玉様は「エリザベス」「夕鶴」「ふるあめりかに袖をぬらさじ」などを上演、私も通ってました。