riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">阿古屋と二人汐汲</span>


いつも玉三郎のHPには感心している。グッド
 玉三郎のHPから

 そして、8月の下旬からは9月歌舞伎座の『二人汐汲』と『阿古屋』の準備をしております。『二人汐汲』は、今まで歌舞伎舞踊として上演しておりました『汐汲』を、松風、村雨の二人に致しましたものでございます。謡曲の汐汲は、松風、村雨はもうこの世には居ない存在ですが、場面の中で汐を汲んでいる海女さんがおりまして、そこにお坊さんが出て参りまして「あなた達は?」と問いかけますと、今は亡き、村雨と松風なのだということがわかり、行平の思い出を切々と舞うところがございます。そのような所を元にして、歌舞伎舞踊として華やかな舞踊をつくりたいと思ったわけでございます。『阿古屋』は初めて上演致しましてから、もう10年が過ぎます。10年経ったということを少しでも皆様に感じていただけますような舞台を勤めることが出来ればと思うばかりでございます。9月の公演は久し振りの舞台でございまして、5月の南座、お芝居としては3月国立劇場以来、純歌舞伎としましては2月の忠臣蔵以来ということになります。約半年振りになりますので、さすがに、8月の後半から少し落ち着きを持てませんでした。お稽古を始めようとするときに、もしかして身体が動かないのではないだろうかと、不安がよぎるのでございますが、やっとお稽古に手を付けることができまして、何とか舞台に向かって行けるかなと思えるようになりました。初日の頃はまだ暑さも残ることでしょうが、一生懸命勤めさせていただきます。

 なんと、純歌舞伎は6ヵ月振りだから体が動かないかもしれないなんて。さすがの玉三郎丈です。精進に精進重ねてるから神々しい舞台姿を拝見できるのだ。同じ時代に生きていて幸せというのはこれの事、夢幻の世界です。

 拙ブログ別舘にこの舞台のチラシを載せました。

 「汐汲み」は懐かしいような人形でおなじみだった。人形よりも臈長けた松風、村雨。それぞれ白と赤を基調とする美しい衣装で登場。ゆったりと汐汲むが
メインは、恋人業平の烏帽子と狩衣付けての玉三郎の能の舞。そして烏帽子と狩衣で業平を表し恋人をしのんで姉妹で踊る。眼福である。

 お囃子の方の衣文が2人の女方のそれだという。凝ってますよね。

 「阿古屋」は裁判劇、豪華、まな板帯の傾城が、源平合戦で破れ落ち延びた恋人景清の居場所を隠していないかを拷問で責める話。悪役は人形振りで笑わせる。

 拷問とは琴、三味線、胡弓を弾き語りさせて乱れなければ無罪というわけ。ただ弾くだけでなく唄いもしながら恋人をしのび、お囃子や浄瑠璃にあわせて演奏する超絶技巧。長く歌右衛門のみが演じる事ができた。玉三郎はごく若い時から琴を修行、俳優祭でも妙なる調べを聴かせてくれた。

 胡弓はお好きだそうだが、三味線は左ききなので苦手という。えーっあれで。

初演よりたっぷりと聴かせてくれて堪能した。裁き役、重忠は吉衛門で辛抱役がピッタリです。

 美しさがますます冴え渡って大プリマドンナである。もっと歌舞伎をやってという声を聞いた時代もあった。だけどシュミット監督の「書かれた顔」や「白痴」「夜叉が池」「夢二」などの映画に出演。自ら舞台や映画の監督としても活躍。ヨー・ヨー・マやバレエのモーリス・ベジャール、ジョルジュ・ドンとの舞台、椿姫やエリザベス1世、デズデモーナ、楊貴妃も演じた。

新劇の杉村春子の「ふるあめりかに袖はぬらさじ」や山本安英しか演じることができなかった「夕鶴」も魅せてくれた。


全て彼の中で豊かな滋養となり、かけがえの無い芸術家が現れて私たちに至福の時を与えてくれる。

 20歳ぐらいの玉三郎を観劇したはずなのに思い出せない。50歳ぐらいの「鷺娘」観た時に私は衝撃受けた。海外で観たオペラに一人でも対抗できる人。お囃子の方やスタッフは別として。コレは物真似でない立派な日本文化であるのがうれしい。