<span itemprop="headline">ふみ子の海</span>
「ミルコのひかり」「ふみ子の海」http://www.fumikonoumi.com/kiyo.htmlを観ました。
どちらも幼い時に失明した子供の実話に基ずく映画で同じ映画舘で続けて上映されています。
鈴木理子、高橋恵子、政界引退した中村敦夫、水野久美、藤谷美紀らの出演。
笹野高史さんが一瞬、あんまのお客で出ているとテレビで観たのですがクレジットにはないようです。
戦前の日本は栄養や衛生状態や悪く失明する人も多かった。この映画のモデルとなった粟津キヨさんは1919年生まれ、母乳が出ず、角膜に潰瘍が出来、失明。その頃の盲人の、しかも女性の生きる道はあんまになるか、瞽女(ごぜ)になるかしかなかった。一度はあんまになったが、たゆまぬ向学心と周囲の援助で盲学校から東京女子大に進み教員となる。先駆者のイバラの道である。
原作は市川信夫の「ふみ子の海」児童福祉文化賞受賞。市川さんは民俗学研究の父をもち、瞽女の研究もされている。
キラキラ光る海を綺麗という素直なふみ子。
映画は雪の新潟、高田の風景が美しい。難儀な雪の中、瞽女さんたちが歩いていく。ふみ子も冷たい川の中に押されて落ちるシーンがあった。私の子供の頃でも川に柵もなく私もズルーツと落ちたことがある。田舎で肥溜めに落ちたこともある。よく生きていたものだ。
有馬稲子の舞台「離れ瞽女おりん」林隆三の津軽三味線の映画「竹山一人旅」を思い出す。
高橋恵子のあんまの師匠がきりりとしていいですね。本当はもっと酷い修行だっただろう。横暴な軍人に抵抗したふみ子に「高田で軍人さんに楯突くと生きていけない」と追い出すのだが…
あんま仲間の友情、ヘレン・ケラーとの接点、盲学校の教師の好意で点字を学ぶ様子などが描かれる。鈴木理子ちゃんが可愛いくてけなげな少女を演じています。