riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">夢みる家具~森谷延雄の世界</span>





日本にもこんなに詩的でロマンチックな家具を作った方がいたのですね。

ハートや曲線の家具で暮らしたら楽しいですね。家具は大好きで長年使えば高くはありません。

骨董の家具を安く買うことも出来ます。

昨年の10月24日の朝日新聞書評のモノクロ写真見てこれは好きと思いました。

その展示が回ってきました。INAXさん、ありがとう!

書評は 森村泰昌 氏、昨年の豊田美術館でも対談や作品を楽しませてもらいました。




好きなものはつながっています。





森谷延雄は大正時代に活躍した家具デザイナー

欧米に留学し、B&A美術館などに足しげく通い研究。

私の好きなモリス、大正デモクラシーの童謡、児童書、鈴木三重吉竹久夢二西条八十、野口雨情 らと呼応しています。

森谷延雄は帰国後東京高等工芸学校(現・千葉大学)で教鞭を取り、そこでは 延雄の弟猪三男 も授業を受けている。

この方も過労で42才で他界。

その息子さんの 森谷延周 が伯父延雄の家具を飛騨の匠柏木工とともに再現されている。





「眠り姫の寝室」はグリム童話「眠り姫」から

「鳥の書斎」はオスカーワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」に

「朱の食堂」は三々九度の真っ赤な杯に想を得ている。


当時洋家具は庶民には手が届かない高級品

座布団の価格で小椅子が買え、現在の寝具の値段で寝台を買えるように
主張。

使用者への愛情に満ちた作品です。

「学校で腰をかけることを教えられ家庭で正しく純日本式の行儀を教えられる現今のこどもほどご苦労さまのものはないでしょう」

特に主婦を啓蒙すべきであるという主張。




あまりにも短い惜しまれる生涯です。



大正時代に活躍した家具デザイナー・森谷もりや延雄のぶお(1893-1927)を紹介します。森谷は、33 年という短い人生のうちで、研究、家具デザイン、執筆、教育など驚くほど膨大な仕事を家具界発展のために成し遂げました。本展では、その中でも、彼の理想と資質が最も顕著に表れたデザインに焦点をあてて森谷独自の表現の世界をご覧いただきます。家具界において、森谷ほど室内装飾にロマンティシズムを極めた人はいないでしょう。森谷は、1923 年の関東大震災後の復興期にあって、簡便堅牢という当時の室内装飾の潮流に逆行し、自身の理想を貫きました。彼のつくる家具や室内装飾は、まるで詩や童話の世界から飛び出してきたかのように甘美で繊細です。震災後の第11 回国民美術協会展覧会に出品した3つの部屋「ねむり姫の寝室」「鳥の書斎」「朱の食堂」は彼の詩的感受性を存分に発揮した作品として高い評価を得ます。これらに見られる作風は、森谷が文部省からの派遣で欧米に留学中、ドイツ表現主義の影響を受けたためとも言われますが、それ以上に彼自身の資質であるように思われます。そして、森谷はもうひとつ理想を掲げています。それは中流家庭に向け、日本人の感性と生活に合った新しい洋家具を普及させることでした。家具製作工房「木のめ舎」はそのために設立されたグループです。廉価で実用性と美しさを兼ねそなえた家具づくりを目指しました。これは森谷の現実的で堅実な仕事ですが、工房の趣意書には「室内が美しい詩を物語つて呉れる程度のものであつて欲しい」と書ています。森谷によるイラスト(『これからの室内装飾』より)森谷は、芸術的表現としての家具も、また一般に普及させるための家具も、詩を奏でるものであってほしいと願い、この思いこそが彼の家具づくりの底流に流れているのです。

会場では、現存する数少ない森谷の家具から復元を含めて13 点を大きく2 つのコーナーに分けてご覧いただきます。ひとつは上述の3 つの部屋に登場する「夢みる家具」4 点です。当時撮影された各部屋の写真パネルとともに展示します。彼の詩的空間を存分に味わっていただけます。

また、先の3 つの部屋以前に発表した着想と図案も写真パネルでご紹介します。これらに対してはあまりの非現実性に酷評を浴びますが、森谷の徹底した理想表現の追及が読み取れます。もう一つのコーナーでは、まず「木のめ舎」の作品4 点を展示します。惜しくも森谷は「木のめ舎」初の展覧会の数日前に世を去ります。その作品集に収められた家具たちです。次に、森谷の恩師・松岡壽ひさし邸、京都帝国大学楽友会館のために作られた家具、そして日本工芸美術会の展覧会に出品された家具5 点です。「夢みる家具」と比べるとシンプルですが、それぞれのディテールからは森谷の繊細な感性が十分に伝わる作品です。留学中に美術館や博物館に通いつめて描いた実測スケッチもその詳細さは必見です。その他、森谷が残した言葉や著書など周辺資料をとおして、家具デザイナー・森谷延雄の創造世界へとご案内いたします。どうぞご期待ください。

埼玉深谷誠之堂清風亭にも携わっています。