riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">それは難しいことではない</span>

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それは難しいことではない。
私たち、母親にとってみれば。
 
それは難しいことではない。
息子や娘のために、命を投げ出すことだ。
その覚悟は、とっくの昔、息子や娘を産んだその日から、
私たち、母親の内にある。
 
機関銃で蜂の巣にされ、血まみれになった我が子を思え。
地雷によって片足を吹き飛ばされた我が子を思え。
戦地の自爆テロで、肉片となって飛び散った我が子を思え。
罪のない目の前の人を殺せと命令され、優しい心を蛮勇に委ねねばならぬ我が子を思え。
殺した兵士の肉感の記憶に、安らかな眠りを永遠に奪われた我が子を思え。
幾度もフラッシュバックとなって甦り、自分の命を絶つことでそこから逃れようとする我が子を思え。
原子爆弾の熱線を浴びて、人としての姿を失ってしまった我が子を思え。
死んでいくとき、「お母さん」と、心の内で叫ぶであろう、我が子を思え。
父、母に育まれた幼い頃を、この世の幸せとして思い起こすだろう我が子を思え。
 
我が子の苦しみを、その時になって、抱き締めてやろうとしても、もう遅い。
我が子は母の腕の中に、戻ってなどこない。
 
今、反対と言わなければ、すぐにそれは現実として、私たちの子どもに迫ってくる。
そして、今を無為に過ごしてしまっては、反対と言うことも許されなくなる。
 
我が子のためには、自分の命など惜しまない…。
日本中の母親が持っている、その気持ちを、
目覚めさせないように、目覚めさせないようにと、
為政者は巧妙な手を使う。
 
一見平穏なこの空気に騙されてはいけない。
多くの若者を戦場に送り込もうとする謀りごとを、嗅ぎ分けなければならない。
 
それは、しかし、もはや微かに嗅ぎ分けられるどころではない。
もはや密かな謀りごととしての仮面をはぎ取って、
大っぴらに、強引に、有無を言わせず、襲い掛かろうとしている。
なんと私たちは、見くびられていることだろう。
嗅ぎ分けたところで何もできはしまいと、私たち母親は馬鹿にされて、
嗅ぎ分けたところで何もできはしまいと、私たち母親は高をくくられて、
どうせ反対など言えはしまいと、
図々しくも、恥知らずにも、押し切ろうとしている。
 
私たちを、けっして見誤るな。
私たちは、命など惜しくはないのだ。
それが今だと思ったら、一刻の猶予も求めはしないのだ。
我が子のために、命をかけて反対の声を上げるのだ。
 
それは難しいことではない。
息子や娘のために、命を投げ出す覚悟は、
とっくの昔、息子や娘を産んだその日から、
私たち、母親の内にある。
 
その覚悟を思い起こそう。
2014年7月、その覚悟を思い起こそう。
 
 


転載元: 歌舞伎 、創造の翼にのる