<span itemprop="headline">プライバシー侵害を引き起こす共通番号制</span>

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ディオクレティアヌスの浴場跡、ローマ、テルミニ駅近くにあるので観光に便利です。

中庭は前にちょっとご紹介しました。

7,8月の西さんからのメールですが今もニュースで民主政権・財界がすすめようとしている「社会保障と税の共通番号制」が心配になって。お読みいただければうれしいです。

みなさまへ　　　　　　　　　　西英子

プライバシー侵害を引き起こす共通番号制なぜ住基ネットの番号とダブルのか

この番号制度は現行の住基ネットの本人確認情報よりもはるかに秘匿性の高い社会
保障と税の６分野の情報を扱うものになっています。

医療、介護、年金、所得、金融資産
などの情報が共通番号によってネット上で見られることになります。暗号を使うといわれていますが、絶対安全とはいえません。
この情報が外部へ流出すれば、重大な社会不安をひきおこします。その被害は取り返しのつかないものです。

住基ネットでは禁止されている、番号の民間での利用が大々的に行われ、さらに、
データの突合せ、名寄せも行われます。これらのことこそが、共通番号制がプライバシーを侵害する原因になっています。その対策として、第三者機関による監視、罰則強化、
通信の暗号化があげられていますが、これが有効に働くかどうか非常に疑問に思
います。

人間には、誰でも他人に知られたくない個人情報があります。それを国家が集めて
自由に使うことは、憲法１３条の「すべて国民は、個人として尊重される」という規定か
いって人格権の侵害ではないでしょうか。ドイツの憲法はこのようなことを禁止しているので、ドイツでは共通番号制は事実上禁止されています。日本でも同じことがいえると思います。

それからもう一つ納得できないのは、

全国民に番号を付けることです。私にはすでに
住民票コードという１１桁の番号がついています、その上にさらにもう一つの番号を付けるのはどういうことでしょうか。それなら住基ネットを廃止すべきです。税金の無駄遣いです。
また、地方自治体にとっては、住基ネットの機器のうえに、さらに共通番号制度の
機器のレンタル料がプラスされるので、大変な負担増になります。

7.28

「社会保障と税の一体改革」が秋の国会で焦点になります。消費税の増税、社会保障の
国の支出の抑制のツール（手段）として、共通番号制が導入されます。
私たちは、６月に名古屋市議会に共通番号制反対の意見書を採択するよう請願をしました。
８月２５日、経済水道委員会で審議され、冒頭に私どもは次のような陳述をしました。

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　「社会保障と税の共通番号制度」に反対する意見書を採択してください。
私どもが反対する理由をのべます。

①プライバシーの侵害が起きます
共通番号制は６分野―健康保険、介護保険、年金、生活保護、失業保険、税金
を一つの共通番号で、国家が管理するものです。国民は自分の番号が書かれたＩＣカードを持って、病院、銀行、郵便局などで見せることになります。
政府には、個人の病歴、資産、所得など他人に知られたくない個人情報が全部集まります。この情報が外部へ流出したら取り返しのつかないプライバシーの侵害が起こります。

②なりすまし犯罪が発生します
共通番号は見せることが目的ですから、他人にも知られてしまいます。それを悪用した「なりすまし犯罪」が起きます。アメリカでは、他人の番号でクレジトカード
を作って高額商品を購入するような犯罪が多発し警察も手に負えなくなっています。

③社会保障から弱者が切り捨てられます
政府は世帯単位で、医療、介護、障害などの自己負担分と社会保障の給付を比較する「総合合算制度」を導入します。これによって、自己負担よりも給付が多い社会的弱者（病弱者、障害者、高齢者など）の社会保障費が削減され、弱者が切捨てられる危険があります。これは社会保障の目的を根本から否定するものです。

④税負担の不公平は解消しません
この制度では「正確な所得の把握」が前提ですが、小売業やサービス業では共通番号は使われませんので、クロヨンといわれる税負担の不公平は解消しません。

⑤河村市長が共通番号制に反対している理由
国家が共通番号を利用して、国民の個人情報を集めて、自由に利用することは、
プライバシーの侵害であり、人格権に対する冒涜（ぼうとく）である、と言っています。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２００１年８月２５日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 住基ネットに反対する市民の会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　代表　　弁護士　杉浦英樹
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（代理陳述　西英子）
（　審議内容　）
共産党は請願に賛成しました。公明党から「請願書が指摘している危険性には同感であるが、
東北の復興にあたってはメリットもあるようなので、今後の国会審議の動向を見ていきたい」との意見がありました。減税日本などもこれに同調する態度のようでした。民主、自民党からも
請願に反対という意見はありませんでした。委員長は「保留」という結論を出しました。
不採択ではなかったので、もう一度提出することができるのかどうか調べてみます。

8.26

増税はする、これ以上に国民を縛る、なんと言う政府でしょう。黙っていては戦前と同じです。