<span itemprop="headline">ヘアスプレー</span>
久しぶりのミュージカル、しかも1962年のアメリカのボルティモア舞台に黒人と黒人音楽に対する差別への闘いを楽しく前向きに描いた作品。はじける舞台。迫力満点。以前、あの大スター、チタ・リベラの「カンカン」観て出演者の胸の厚さに驚いた。日本人俳優の折れそうにきしゃな体とは大違い。オペラ歌手のような胸。コレでは声量かなわないはずである。黒人も多く出演するこの舞台、日本人が簡単にコピー出来ず来日公演が実現してよかった。
この作品はジョン・トラボルタが主人公の母の役で出る映画になった。10月公開。ミュージカルは2002年、ブロードウェイ初演。最優秀作品賞に輝いて今もロングラン中。
主人公は肥満体の白人の女子高校生。これがもう今までのヒロインとの大きな違い。トレイシーは明るくて歌もダンスも抜群。ヘアスタイルは当時流行のスプレーでかためた大きめヘア、ジャックリーンがこのスタイルにするためいつも遅刻する話がチラリ。トレイシーは太っているのでテレビ局のオーデション受けても落ちてしまう。だが彼女は黒人の友人のダンスを自分のものにしているので…
白人プロデューサーの偏見と闘い、「黒人が出演出来るのは月に1回」という差別を撤廃させていく。肥満と黒人差別を連帯して社会を変革するというなかなかの内容である。ユダヤ人の事も出てくる。画期的。
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幕間の終わりにダンス指導があったのも楽しい。幕切れのダンスナンバーに観客巻き込んで自然にスタンディングに持ち込む上手いやり方。昔次男と観劇した「スターライトエクスプレス」で係り員に無理やりやらされたスタンデイング
とは大違い。一幕から1曲歌い終わるたびに盛んな拍手だった。ただこのホールの急な階段には参った。転がり落ちそうだった。席も狭い。2階席の前部分は空席目立ち後ろは満席。安いチケット買ってちょっと後悔、あまりに舞台が遠い。字幕は横で見にくい。オペレッタで上に字幕があった記憶ある。
07.8