riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">『信濃路紅葉鬼揃』</span>




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写真はパンフレットからでボケていてすいません。オリジナルはまだましなのですが。劇場で売ってる舞台写真は1枚500円もするのでたまにしか買えません。ちょっと後悔です。

昨年末に観た南座の舞踊劇信濃路紅葉鬼揃』なんという格調高い華やかさ、これぞ玉三郎丈です。
歌舞伎座での初演は観ることができず、テレビで玉三郎がこだわりの衣装を注文しているところや録画を観たのみだった。

ラインダンスとか、初演では批判なったようだけど玉三郎はバレエがお好き、鏡花の「海神別荘」にもバレエ的なシーンあったけれど融合でいいではありませんか。
歌舞伎は元々「かぶく」その当時の事件をいち早く取り入れたり、流行の先端だったのだから。古典として固まってしまわないのがいいのでは。私は新しいものが好きです。だから猿之助勘三郎も贔屓してます。

「海神別荘」はハープの生演奏がありクラッシックも好きな私は特した気分。
海老蔵もぴったりお似合いでした。お父様、難病で本当にお疲れさまです。あのおおらかな雰囲気、かけがえがありません。

信濃路紅葉鬼揃」は能「紅葉狩」を題材にした新作舞踊。
雑誌演劇界に「紅葉狩」とは紅葉という女の首を打つことだという説ありでびっくり。
昔から蝦夷等、抵抗する人々を鬼と呼んだことも連想される。

この舞台、女形では初の緋大口(袴)に玉三郎は金地の紅葉を散らした唐織り
 「前から大口はいいなあと思っていたんです。赤姫が裾を引いているより動きやすいから」と玉三郎。赤姫の「紅葉狩」より私もいいな。

花道から上臈実は鬼女が侍女(市川門之助上村吉弥市川笑也市川笑三郎市川春猿)をひきつれて登場する。美しい能衣装をまとい能面のような化粧で、スリ足で本舞台へ。豪華!

長唄、竹本の演奏が素晴らしい。玉三郎の舞台ではおなじみの演奏家がずらり。チケット代が高くても仕方がないです。

能の「紅葉狩」の詞章に杵屋巳吉が曲をつけ、田中傳左衛門(テレビで特番ありました)が作調。藤間勘吉郎が振り付けしたもの。
紅葉狩りの宴を催しているところへ、鹿狩りの平維茂が従者とともに通りかかる。女たち一行に酒宴に誘われ、杯を重ね、美女の舞を見ているうちに維茂は酔いつぶれて寝てしまい、女たちは山中に隠れ入る。間もなく山神のお告げで目を覚ました維茂は、鬼女の正体を現した女たちに襲われる…。

海老蔵(維茂)の気品ある美しさ、ニンにあってます。
山神はなんと仁左衛門、初演ではドラマで城山三郎の若き頃を演じた勘太郎が務めていた役、これぞ顔見世なんでしょうね。

前半はこの上もなく美しい能で、後半は隈取の鬼女となり、シテは黒頭、侍女五人は赤頭を付け歌舞伎らしい立ち回り。

 「私は静かに見ているだけ。ほかの五人は派手に動いて毛を振ります。前半は能の様式美を、後半は歌舞伎仕立てで」と玉三郎

OSKのトップ東雲あきらが能レビュー「恋夢幻」で維茂を演じていた。
短い時間で平安絵巻から景清、現代noゲーム模様までとても面白く見せてくれて忘れられない。
OSKと東雲あきらについて
http://plaza.rakuten.co.jp/ribon5235/diary/200708310002/
気ままに写楽
http://blog.goo.ne.jp/makuromaru/e/b811c20603b6493e1eac389a78fbbbcb衣装のこだわりがわかります。


以下は東京新聞より
 歌舞伎の「紅葉狩」は九代目市川團十郎が自ら演出して明治二十年に新富座で初演、「鬼揃~」は昭和三十五年に六世中村歌右衛門歌舞伎座で初演した新作舞踊。観世流の小書「鬼揃」に基づき、大勢の隈取(くまどり)の鬼女が後半に立ち回りを演じるのが見せ場だ。
 

 「羽衣」(十月歌舞伎座)など松羽目物を“見直す”動きが続くが、「歌舞伎には能楽からいただいた作品が多いが、これまで遠慮して衣装や台本を少し変えたり、中には派手になりすぎたケースも目立つ。しかし、もう垣根のない時代になったのだから、ここは原点に戻って演じるべきでは」と話す。