riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">グランプリ「焼き肉ドラゴン」</span>


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第8回朝日舞台芸術賞グランプリおよび紀伊国屋演劇賞個人賞にも輝いた「焼き肉ドラゴン」の録画を観た。評判通り「人間を、世界を鋭く見つめた舞台」「隠された歴史と英雄でない普通の人々の物語」

日本人、韓国人、在日コリアンの出演者が入り混じる日韓合同公演第2弾です。


02年、平田オリザらの『その河をこえて、五月』朝日舞台芸術賞グランプリを受賞した。(録画鑑賞)これに続く、ソウル・芸術の殿堂とのコラボレーション企画。こちらはさらにエネルギッシュで笑わせて、切なくて悲しい素晴らしい舞台だった。脚本と俳優たちの高い演技力に泣いて拍手喝采したい。

物語の舞台は大阪万博在日コリアンの経営する焼肉屋。
日本の戦争で左腕を亡くした父親(最後の存在感!)とパワーにあふれた母親。悲劇性とおかしみ。ユーモアがあるので救われる。
夫婦にはそれぞれの連れ子の娘と二人の間に生まれた男の子(痛ましい場面の演出は忘れられない)がいる。

そこに常連客や娘たちの恋人や婚約者が入り混じる大騒動。

演出・梁正雄(写真左・ヤン・ジョンウン、ソウル芸大、欧州留学を経て、韓国で劇団「旅行者」結成。身体性の高いスタイリッシュなの演出で人気)
作・共同演出は岸田國士戯曲賞受賞のほか、「月はどっちに出ている」「血と骨」「愛を乞うひと」で、日本アカデミー賞最優秀脚本賞キネマ旬報脚本賞受賞など映画界でも人気シナリオ作家として活躍する鄭義信チョン・ウィシン(写真右、ぼくたち、在日は日韓の歴史の中でどちらからも無視されてきた存在。その物が足りを両国の国立劇場で上演出来たことに大きな意義がありましたと)
「月はどっちに出ている」「血と骨」「愛を乞うひと」この3本、観ました。
血と骨」は先にこの力作を読みましたので印象が強いです。

太平洋戦争、朝鮮戦争、島民が虐殺された48年の済州島事件、就職差別、いじめなどを巧みに織り込んで生き抜く家族を描く。
いとおしくさえなります。
国有地開発に伴い立ち退き迫られ、別の町や韓国や北朝鮮!へ離散する家族。

リアカーに重い妻を乗せて引っ張っていくお父さんに声援したいと誰でも思うでしょう。
東京もソウルも客席の反応は圧倒的でソウルでは泣き過ぎて痙攣した人のため救急車を呼んだ日もあったそうだ。
国有地を負われた体験を鄭義信さんは持っている。

韓国の舞台は「キッチン」(これもスタンデイングオベーション!)しか観たことがなくて残念です。



以下はHPよりの引用です。
「日本人キャストは演出家としても活躍する千葉哲也、CM・映画等での活躍がめざましい粟田麗占部房子、韓国語落語を創作し活動の幅を広げた笑福亭銀瓶ほかユニークな出演者が集まりました。さらにミュージシャンもセリフと演奏で参加し、舞台を盛り上げるという、俳優、落語家、ミュージシャン、そして両国キャスト・スタッフが集結した二ヶ国語が飛び交う“ビビンパップ(ごちゃまぜ)演劇”、煙と笑いと涙に目をこすりながらお楽しみください。」