<span itemprop="headline">ウディ・アレン監督</span>
ウディ・アレンの映画と女 「夢と犯罪」今月 日本公開
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スコルピオンの恋まじない
さよなら、さよならハリウッド (爆笑)
メリンダとメリンダ
マッチポイント
タロットカード殺人事件など観ました。
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74歳にして年1本のペースで映画を作り続けるウディ・アレン監督。「ウディ・アレンの夢と犯罪」が日本で20日に公開されるのを前に、インタビューをした。映画作り45年のこだわりから、愛も憎もある女優たちの人物評まで、役柄とまるで同じ早口でよどみなく語り続けた。
■批判何のその こだわり45年
スクリーンでは小心で不器用な役どころばかりだが、映画人としてはかなり頑固である。
こだわりのひとつは、作品冒頭の徹底した飾りのなさ。幕開けは、黒地に白い字で出演者や制作スタッフの名前を並べるだけである。使うのはウインドサーと呼ばれる字体。当初の試行期を除いてずっとこのスタイルを貫いた。
「最近の米映画はどれも、オープニングが仰々しくて凝りすぎ。主役が怒って泣いて、音楽が鳴り響いて、オープニングを見終わったところで、もう観客が思わず拍手をしてしまうような映画は疲れる。僕のはシンプル。文字と静かな音楽だけだから」
二つ目は、大物だろうと新人だろうと同じ出演料しか払わないことだ。「主演者には全米映画俳優組合が定める最低料金しか払わない。いつかジュリア・ロバーツが出てくれた時も、映画初出演の男優と同じギャラで通した。当時もう彼女は大女優だったけどね」。冒頭の出演者紹介はアルファベット順だ。
こだわりの三つ目は、ハリウッドに背を向けて映画を作るその姿勢だ。アカデミー監督賞、作品賞、脚本賞に輝いたのに、授賞式には出席しない。「アカデミー賞は作品のほんとうの良しあしを反映していない。その年一番の秀作はまず受賞しない。受賞するのは一般受けするカス映画ばかりだ」とにべもない。
例外は、9・11テロの直後の2002年授賞式。「あれはニューヨークを元気づけるために仕方なく。僕はアカデミー賞の価値を信じていないから、会員になる気もない」
とかく米映画界の本流のように思われがちだが、米国内に限れば、近年は驚くほど厳しい評価をされている。夫婦同然だったミア・ファローと90年代に繰り広げた泥仕合の後遺症だろう。ファローの養女だった韓国出身のスン・イとアレン監督の性的関係が暴露され、イメージが地に落ちた。「映画作家としての全盛期が過ぎた」「もう完全に主流から取り残された」などと切り捨てる評論家もいる。
近年の米国での不振は自身も否定しない。「去年公開された『ホワットエバー・ワークス』なんか米国の興行成績は悲惨だったよ。僕の映画は大都市では上映されるけど、西部や南部では上映すらしてもらえないんだ。これがフランスやイタリア、スペインでは評判がいいんだ」
映画制作の拠点も米国から欧州に移った。「ウディ・アレンの夢と犯罪」もロンドンで収録した作品だ。
「小津映画や黒澤映画はいっぱい見たけど、実は僕は日本に行ったことがないんだ。妻スン・イは韓国生まれで、スン・イは日韓中を訪れたいんだ。でも僕には遠すぎる」(ニューヨーク=山中季広)