<span itemprop="headline">井上ひさし「組曲虐殺」その2</span>
やはり素晴らしい出来です。拷問のシーンはリアルにはありませんが新たに怒りや悲しみがこみ上げてきます。
初めて多喜二の遺体の写真観た時の衝撃、モノクロですからまだ見られますが。その時は多喜二がもっと壮年の人と思ったのですがわずか29才だったのです。残酷に断ち切られた尊い命!
その後の日本は自国民も他国民にも塗炭の苦しみを与える戦争へ。
彼にとり井上ひさしは色々な贈り物をくれるサンタクロースか天使みたいだったそうです。
この舞台の多喜二は井上先生の姿そのもの。
この作品が最後になったのも象徴的です。
「♪本棚に彼がいる限り
カタカタまわる
胸の映写機」
カタカタまわる
胸の映写機」
この歌は印象的です。
写真右の男性はこの舞台で素晴らしい生演奏された 小曽根真 とお連れ合いでこの舞台で多喜二の妻役の神野美鈴 、歌と演技、いいですね
石原さとみ、「多喜二君絶望するな!」 、ほかの方の演技もみせます。涙だけでなく笑いもあります。
井上さんは人間は悲しい、笑いは人間に備わっていないので作り出さなければと。
井上先生の故郷山形でコンサートされた時の写真。
蜷川幸雄さんのコメントを以下、引用。
「9日死去した作家、井上ひさしさんについて、演出家の蜷川幸雄さんは「昨年、僕が井上さんの戯曲『ムサシ』を演出した際にはお元気だっただけに、驚いている。新作を書いてくれることにもなっていたので残念。井上戯曲の根底には激しい怒りのマグマが燃えている。虐げられている弱者の、強者への怒りを、さまざまな笑いにまぶして書いてきた。敗戦、戦後の時代の流れとともに得たもの、失ったもの、大切にしてきたものなど、いろいろと考え、怒りを持続させてきたのだろう。5月からの『ムサシ』のロンドン、さいたま、ニューヨーク公演が、追悼公演になってしまった。井上さんがこの作品に込めた『報復の連鎖を断ち切りたい』という切実な思いを、世界へのメッセージとして伝えていきたい」とコメントした。」
再放送のお知らせ
BS2 5月10日(月)午前0:40~3:55(9日深夜)
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