riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">藤原竜也主演「かもめ」</span>





井上ひさしの「ロマンス」効果で「かもめ」もやっと観ることが出来ました。
ずっと前に録画したもので画像は悪いのでずっと放置していたのですが。
栗山民也, 原作アントン・チェーホフ藤原竜也, 鹿賀丈史, 美波, 小島聖, 中嶋しゅう, 藤木孝, 藤田弓子, たかお鷹, 勝部演之, 麻実れいの豪華キャスト

ぴかちゅうさんの記事が詳しいです。コメント欄も演劇ブログの方々で参考になります。

かもめの剥製を依頼したトリゴーリンのエピソードなどです。

若き劇作家トレープレフ(藤原竜也)は退屈で惰性的なこの時代のすべてに我慢できず、その不満の発露を新しい劇形態の創作に求めいる。しかし、彼の母であり有名な女優でもあるアルカージナ(麻実れい)や、彼女の愛人である著名な作家トリゴーリン(鹿賀丈史)は、彼が上演した湖畔での野外演劇を真に理解しようとはしない。トレープレフの焦りはますます高まるばかりだった。その頃、美しい娘ニーナ(美波)は女優になることを夢みて、きびしい親の眼を盗んではトレープレフと演劇活動を続けていた。彼女は演劇仲間であるコーチャが自分に抱く愛を知りつつも、女優として大きく成長するには別の生き方をしなければならないと考えていた。そして、その気持を受けとめたのはトリゴーリンであった。ニーナは彼のもとへと去っていく。一度はニーナとの愛を選んだトリゴーリンであったが、その生活は長く続かなかった。彼が欲し、必要としているのは、実はアルカージナだったことに気づいたからである。数年の後、ニーナは夢破れて昔の家に戻ってきた。今や彼女を支えているのは、試練に耐えて彼女自身がつかみとった自己の才能を信ずる信念だった。

ニーナ あなたの戯曲、なんだか演りにくいわ。生きた人間がいないんだもの。
 トレープレフ 生きた人間か!人生を描くには、あるがままでもいけない、かくあるべき姿でもいけない。自由な空想にあらわれる形でなくちゃ。
 ニーナ あなたの戯曲は、動きが少なくて、読むだけなんですもの。戯曲というものは、やっぱり恋愛がなくちゃいけないと、あたしは思うわ… 。

 ドールン それに、もう一つ大事なのは、作品には明瞭な、ある決った思想がなければならんということだ。何のために書くのか、それをちゃんと知っていなければならん。でなくて、一定の目当てなしに、風景でも賞しながら道をあるいて行ったら、きみは迷子になるし、われとわが才能で身を滅ぼすことになる。 
 

母にもボードビルも書けないと言われるトレープレフ、母親は女優で自分の衣装や恋人にしか目がない。力ずくでトリゴーリンをつなぎとめる所なんか笑えます。息子はニーナや母を求めるのだが。

ニーナは子供や恋人を失いみじめな舞台でも生きていこうとする強いものがある。なんだか、歌舞伎の桜姫を連想してしまう。

藤原竜也は完売が多くて一度も生では見たことがありません。

鹿賀丈史レ・ミゼラブルジキル&ハイドでお馴染みのベテラン

藤木孝も昔から映画、舞台で大活躍、お若い時から歌はうまいし、大好きです。マリア・カラスの大ファンであられます。

美波はエレンディラ中川晃教と共演していたのを観ました。何とも凄い舞台でした。綺麗で頑張っています。

かもめチェーホフの劇作家としての名声を揺るぎないものにした代表作であり、世界の演劇史の画期をなす記念碑的な作品である。後の『ワーニャ伯父さん』、『三人姉妹』、『桜の園』とともにチェーホフの四大戯曲と呼ばれる。湖畔の田舎屋敷を舞台に、芸術家やそれを取り巻く人々の群像劇を通して人生と芸術とを描いた作品で、1895年の晩秋に書かれた。『プラトーノフ』(学生時代の習作)、『イワーノフ』、『森の精』(後に『ワーニャ伯父さん』に改作)に続く長編戯曲であり、いわゆるチェーホフの四大戯曲の最初の作品である。

初演は1896 年秋にサンクトペテルブルクのアレクサンドリンスキイ劇場で行われた[1]が、これはロシア演劇史上類例がないといわれるほどの失敗に終わった。その原因は、当時の名優中心の演劇界の風潮や、この作品の真価を理解できなかった俳優や演出家にあるともいわれている。チェーホフは失笑の渦と化した劇場を抜け出すと、ペテルブルクの街をさまよい歩きながら二度と戯曲の筆は執らないという誓いを立てた。妹のマリヤは後のチェーホフ結核の悪化の原因をこの時の秋の夜の彷徨に帰している。

しかし2年後の1898年、設立間もないモスクワ芸術座が逡巡する作者を説き伏せて再演する[2]と、俳優が役柄に生きる新しい演出がこの劇の真価を明らかにし、今度は逆に大きな成功を収めた。