<span itemprop="headline">続"世界一貧しい大統領"ウルグアイ・ムヒカ大統領(79歳)は"世界最高の大統領"だ! 自分が得る給与の90%を慈善事業に</span>
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▲"世界一貧しい大統領"が語った、「本当の貧しさ」とは?
2014年04月13日 ハフィントンポスト日本語版
「無限の消費と発展を求める社会は、人々を、地球を疲弊させる。発展は幸福の
ためになされなければならない」。"世界でもっとも貧しい大統 領"として知ら
スピーチです。
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以下、ウルグアイ ムヒカ大統領
会場にお越しの政府や代表者の皆さま。ありがとうございます。ここに招待いた
だいたブラジルと、ディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。
私の前にここに立って演説した、快きプレゼンターのみなさまにも感謝いたしま
す。国を代表するもの同士、人類が必要であろう国同士の決議を 議決しなけれ
ばならない。その素直な志をここで表現しているのだと思います。しかし、頭に
中にある厳しい疑問を声に出させてください。
午後からずっと話されていたことは、持続可能な発展と世界の貧困を無くすこと
でした。私達の本音は何なのでしょうか? 現在の裕福な国々の発展と 消費モ
デルを真似することでしょうか? 質問をさせてください。
ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうな
るのでしょうか。息をするための酸素がどれくらい残るのでしょうか。 同じ質
問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を、世界の70
億~80億人の人達ができるほどの原料が、この地球にあるので しょうか?
それは可能ですか? それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか? マーケットエコノ
ミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが、無限の消費と発展を 求める
この社 会を作ってきたのです。マーケット経済がマーケット社会を作り、この
グローバリゼーションが、世界のあちこちまで原料を探し求める社会にした の
ではないで しょうか。
私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか? あるいは、グ
ローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないで しょうか?
このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で、「みんなの世界を良くしてい
こう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか? ど こまでが仲間
で、どこからがライバルなのですか?
このようなことを言うのは、このイベントの重要性を批判するためのものではあ
りません。その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機で はありま
せ ん。政治的な危機問題なのです。現代に至っては、人類が作ったこの大きな
ロールさ れているのです。
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるため
にこの地球へやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しま
せん。ハイパー消費が世界を壊しているにも関わらず、高価な商品や ライフス
タイルのために人生を放り出しているのです。消費が世界のモーターとなってい
る世界では、私たちは消費をひたすら早く、多くしなくてはな りませ ん。
消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現
れるのです。このハイパー消費を続けるためには、商品の寿命を縮め、 できる
だけ 多く売らなければなりません。ということは、10万時間も持つ電球を作れ
るのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にい るのです!
そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので、作ってはいけないのです。人
がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなけれ ばなら
ないのです。悪循環の中にいることに、お気づきでしょうか。
こ れは紛れもなく政治問題ですし、この問題を別の解決の道に進めるため、私
たち首脳は世界を導かなければなければなりません。なにも石器時代に戻れとは
言っ ていません。マーケットを再びコントロールしなければならないと言って
いるのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。
マラ民族(南米の先住民族)までこんなことを言っています。
「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いく
らあっても満足しない人のことだ」。これはこの議論にとって文化的な キーポ
イントだと思います。国の代表者として、リオ会議の決議や会合に、そういう気
持ちで参加しています。
私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、み
なさんには水源危機と環境危機が問題源でないことをわかってほしい のです。
根本 的な問題は、私たちが実行した社会モデルなのです。そして改めて見直さ
なければならないのは、私たちの生活スタイルだということ。
私は、環境に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民
しかいません。しかし、世界でもっとも美味しい牛が、私の国には 1300万頭も
いま す。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は牛肉やミルクの輸出国
です。こんな小さい国なのに、領土の80%が農地なのです。
働き者の我が国民は、毎日一生懸命に8時間働きます。最近では6時間だけ働く人
が増えてきました。しかし6時間労働の人は、その後もう一つ の仕事をし、実際
には更に長く働かなければなりません。なぜか? 車や、その他色々なものの支
払いに追われるからです。
こんな生活を続けていては、身体はリウマチに全身をおかされたがごとく疲弊
し、幸福なはずの人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。そし て、自分にこ
んな質問を投げかけます。
「これが人類の運命なのか?」私の言っていることはとてもシンプルなものです。
発展が幸福の対向にあってはいけないのです。発展というものは、人類の本当の
幸福を目指さなければならないのです。愛、人間関係、子供への ケア、友達を
持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。幸福が私たちにとってもっとも
大切な「もの」だからなのです。
環境のために戦うのであれば、幸福が人類の一番大事な原料だということを忘れ
てはいけません。
転載元: 憲法と教育基本法を守り続けよう。