<span itemprop="headline">壮絶な立ち回りと幻想的な歌舞伎</span>
私は単なる玉三郎ファンなので立派な劇評は書けませんが自分の感想を。
昼の部は自分で取ったチケットなので3階席です。
夜の部はツアー代金に含まれています。
数年前南座の横で偶然で街の数人のファンににこやかに挨拶されるのを目撃しました。
あの頃はまだドラマで人気が出るとは、思ってもいませんでした。
名前がぴったり、ご本人ははじめ恥ずかしかったそうです。
愛称ラブリン、ポスター一番右側です。
昔テレビで見たこの義賢の壮絶な立ち回り「戸板倒し」「仏倒し」
初めて観たら誰でもあーっと悲鳴を上げそう。
とにかくカッコイイのです、一人で大げさな大紋、長袴のいでたちで血をながしながら闘うのです。あり得ない展開ですがこれが歌舞伎。
最後は背後の敵と自分を串刺し、でもまだ生きています。
階段の上からばったり倒れるのも怪我しないかと心配になるぐらい。
盛りたてる脇役たちも奮戦、トンボなども見ごたえあります。
1000円ぐらいの一幕見も時間ない時にはぴったり、自分の好きな芝居だけ鑑賞できます。
人気の場合は並びます、以前は急な階段駆け上りましたが今はエレベーターがあるから助かります。
お試しください。
この芝居が残ったのもこの立ち回りがあればこそでしょう。
まだパンフに写真載っていないしブロマイドは高いのでもう買えません。
生で観たのは多分、初めてです。子供時代のことは覚えていないのです。
二、幻武蔵(まぼろしむさし)
森山治男の新作歌舞伎
その時森山氏は「私は団塊の世代より一つ上の世代。若い頃から働くだけの人生だった。60になって脚本を書くことを始めた。国立劇場の記念の年に入選し上演していただけるという奇跡、そして今隣に坂東玉三郎さんが座っていらっしゃるということがまさに奇跡」と。
今回は2作目、もうお亡くなりになられたそうですが今回も玉三郎が演出
森山氏もお喜びでしょう。
私は新作が好きなので楽しみにしていました。
玉さんは六条御息所やこういう怖い役もお得意。
この舞台天守物語を連想させます。
武蔵の迷いから何人もの武蔵が登場し宝塚か、OSKのダンスのようにフォーメーションが綺麗。
照明も合わせてこっているのでもこれは2,3階から見たほうが全体的に見えます。
松也演じる小刑部明神賀最後は綺麗な姫に戻ります。
今回の舞台は若手が大活躍、難しいことは抜きにして若い観客を引き付けたいのでしょう。
歌舞伎はもともと庶民の芸能なのでまずは綺麗な衣装、色合わせ、役者の華を楽しめば良いと思います。
解説イヤホンはありがたい、一時借りませんでしたがやはり色々面白い話が聞けるので。