<span itemprop="headline">大橋巨泉事務所がなぜ「反日映画出演」で萩原流行切り捨て? 今は小倉智昭が支配か</span>
小倉智昭が自ら司会をつとめる『とくダネ!』(フジテレビ系)で、亡くなった萩原流行のことを「反日映画に出演した」とレッテル貼りをした問題は大きな反響を呼んだ。しかし、ネットでは、その小倉が所属し、萩原を切り捨てた事務所が、大橋巨泉の「オーケープロダクション」だったということに疑問の声があがっている。
〈あの大橋巨泉さんの事務所なのに、なぜ?〉
〈「小倉智昭」とかいう司会者って、不遇な時代には、大橋巨泉に食わせてもらっていたはずだが…。近ごろは、巨泉とは大違いのウヨタレントになったらしい〉
〈小倉のこと、師匠の大橋巨泉はどう思ってるのかな〉
〈「小倉智昭」とかいう司会者って、不遇な時代には、大橋巨泉に食わせてもらっていたはずだが…。近ごろは、巨泉とは大違いのウヨタレントになったらしい〉
〈小倉のこと、師匠の大橋巨泉はどう思ってるのかな〉
しかし、巨泉は筋金入りのリベラル派として知られた人物だ。民主党議員だった2001年には、アメリカの同時多発テロを非難し「アメリカを支持する」との表明に民主党でたった1人反対。また最近では安倍政権の数々の“戦争政策”を真っ向から批判してきた。
「僕は、ポピュリズムの権化のような安倍首相をまったく信用しない(略)本当にやりたいのは憲法改正であり、日本を『戦争ができる国』に変えることでしょう。実際、ニコニコして、口当たりの良いフレーズを並べておきながら、国民の過半数が反対した特定秘密保護法を強引に通してしまった。法衣の下に鎧を隠しているような男の言動にだまされてはいけません」(「日刊ゲンダイ」講談社/2014年5月12日)
「お前利用されてるんだよ。今日のスポーツ紙に出てたよ。『ああ、安倍さんって心の広い人だなあ』って(大衆に)思われちゃうんだよ」
さらに「テレビ朝日」と「NHK」が自民党に呼び出された一件についても「とにかく、自民党に呼ばれて行ったテレ朝とNHKはいかん。なんで一政党に呼ばれて、言論の自由を守らなければいけない放送局が出て行く? これが陰ながらの圧力なんだ」「俺は戦いたい(略)言論の自由っていうのはね、命をかけて守るべきものなんだよ」と熱く語っていたほどだ。
そんな巨泉の会社がなぜ、萩原に対しては「在日映画」に出演したとレッテルを貼り、事務所から追放するようなことをしたのか。
いわば、巨泉にとっては愛弟子ともいえる人物が「反日映画に出演したら解雇されて当然」といわんばかりのコメントをしたというわけで、これにも疑問の声が集まっている。
しかし、巨泉の名誉のためにも言うが、巨泉は現在の「オーケープロダクション」とは何の関係もない。
オーケープロダクションは、09年、大手テレビ制作会社イースト・グループ・ホールディングスの完全子会社になっている。
そのため現在ではオーケープロダクションと大橋巨泉は何の関係もないというわけだ。
一方、この買収劇に乗じて、自分の地位を固めたのが小倉だった。小倉はもともと同社の株式を持ち取締役に就任していたが、一気に経営への関与を強め、いまやオーケープロダクションの稼ぎ頭として大きな影響力を持って君臨しているという。
「以前は巨泉さんの後ろにくっついていた小倉さんですが、巨泉さんがいなくなったあとはイースト側にベッタリという感じです。古くから巨泉さんを知る局員の中には小倉さんのことを『裏切り者』呼ばわりする人もいるようです」(テレビ局関係者)
小倉といえば、韓国のナッツリターン事件で、「韓国の人は自分の責任は認めないで他人の責任にするのか?」といったヘイト発言をするなど、最近、巨泉のスタンスとは真逆の右翼的な言動が目立つが、これも事務所の体制が変わったことと関係しているようだ。
「小倉さんが変わったというより、本音を出せるようになったということじゃないですか。それまでは巨泉さんの手前、リベラルなふりをしていたけど、巨泉さんがいなくなったことでタガが外れ、もとから持っていた本性があらわになったんじゃないですかね」(前出・テレビ局関係者)
小倉は安倍政権のPR放送局・フジテレビの情報番組にとってぴったりのキャスターになってしまった。そして起きたのが、今回の萩原切り捨てを正当化する『とくダネ!』での発言だったというわけだ。
なんとも暗澹とするような話だが、結局、テレビ業界というのはこういう人物が生き残るようにできているのかもしれない。
(田部祥太)
(田部祥太)
転載元: 情報収集中&充電中