<span itemprop="headline">旅人打鈴</span>
先日から新聞に登場していた在日コリアンの織茂さんの一人芝居を鑑賞。
無料。観るだけでも辛いけどそんなことは言ってられない。
大阪生まれの織茂さんは故郷に帰れなかったハルモニの語りごととしてこの芝居を栗木英章さんと制作。2000年の韓国・馬山国際演劇祭で韓国語で演じた。
彼女は在日2世で韓国語は親が教えてくれたが「イーデス・ハンソンの日本語のようだ」と自分で言う。韓国では芝居の前半、笑いに包まれるという。それを気にされるのだが日本人には申し訳なく笑うどころでないのだ。
韓国の人はそんなに謝ることはないというらしい。でも知ってる私たちはそれではすまない日本の状況だと思う。この芝居を観た韓国の人は「日本人がこの芝居作ってくれてうれしい」といわれたそうだ。それを聞いてありがたくウルウルしてしまった。
騙されて来た日本の松代で日に何十人もの相手をさせられた。刺青までされた。
天皇の御座所を作る労働させられた韓国人の相手も。コレを作らされた人たちは口封じに殺害されたという。戦後。天皇は近くに来た時「こんな役に立たない穴をなぜ作ったのか」と言ったと。
お芝居では天皇に謝ってくれとハルモニが言う。
最後は白のチマ・チョゴリで美しく舞う。浄化、なのか、このままではあまりに哀しくて客が帰れないからか。韓国の芝居には欠かせないかもしれません。
観客には俳優の山田昌、天野鎮夫夫妻も。
解説は東海ジェンダー研究所、金城学院大の教師の方。
天野さんが「恨を取り払ってつくったらどうか」と。でも恨というのは達成されなかった希望とか、生涯にわたって鬱積する心のしこりだそうだ。単なるうらみではない。「恨」無しでは無理でしょう。
天野さんは韓国に行って、韓国の9条の会の事も少し話された。
織茂さんは元慰安婦のハルモニに拒絶されたことがあるという。無理ないと思う。勿論、織茂さんの責任ではなくやり場の無い辛さ、哀しみにちがいありません。
このホール入り口で堤未果さんの講演会と織茂さんの朗読のチラシ配布していた。