<span itemprop="headline">季節はずれの桜とボタニカルアート</span>
夫が近所の桜並木を散歩したら咲いていたのがこの桜。桜はバラ科、色も形も可愛い、このピンク色が人の心にはとてもいいそうだ。コレは四季咲きの桜ではない。\(◎o◎)/!10月に楽天でアップしたものです。
アンティークやバラにのめり込んだ時、この本をアンティーク屋のレストランで見つけて取り寄せた。同じシリーズでランと百合の本もあったので百合を注文したら完売、図書館にリクエストしたらお隣の県図書館から借りてくれた。
作家の荒俣浩さんがこの本の監修者の一人で他にも文庫本などで非常に美しいボタニカルアートやアールデコの挿絵の本を出している。
日本でも江戸時代、将軍から庶民まで園芸熱に浮かされ変化朝顔とかオモトなどの植物画が残っているがこの本はフランス宮廷で活躍し花のラファエロとうたわれたルドゥーテを中心とした華麗な本。
古い植物図鑑は標準的なものでも高さ60センチ。200年たっても色あせてないとは。そういえば名古屋ボストン美術舘で観た中国の植物画も現代の作品と間違えるほど美しかった。画家の腕も相当だけれど絵の具なども最高級品を使用しているのだろう。
腰を抜かすほどの大傑作を残したというのはマリア・シビラ・メリアン,夫と離婚し南米に渡り病で死にそうになりながらも昆虫類を収集観察、帰国後、「スリナム産昆虫の変態」を刊行した。ここにも虫めずる姫君が!
名高いルドゥーテはバラ栽培のパトロン、ジョゼフィーヌ、ナポレオンの最初の妃を記念するモニュメントとして大著「バラ図譜」を残した。今はカレンダーになり愛らしいバラのリースをご存知の方も多いだろう。
マリー・アントワネットが一輪のバラを持っている肖像画も有名。
今のイングリシュローズの感じのバラ。
酒井抱一の青いテッセンとナニワイバラの優しい絵も載っている。
ヨーロッパのバラは一季咲きしかなかった。中国にははっきりとした四季咲きのバラがあったのでヨーロッパにもたらされて現代バラに改良された。(^- ^*))。ツルバラは四季咲きと書いてあってもあんまり咲かない。かえってツルバラは一季咲きと割り切って春豪華絢爛に咲かせたほうがいいようだ。
日本のノイバラ、テリハノイバラの房咲き性がポリアンサ系、ミニチュア系、フロリバンダ系に受け継がれたそうだ。キリストの血といわれた時代もあったのに香りが良すぎて快楽すぎると排斥された時代もある。なんてことだ。
この本はラファエロ前派やゴッポのバラの絵、アールヌーヴォ、アールデコのランプや現代のバラの写真も紹介している。