riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">ミリキタニの猫</span>


 スタンディングして拍手したいくらいでした。


 予告編観て公開を楽しみにしていた映画。まずこの猫の絵。実は本格的な墨絵や
原爆の図に穏やかな観音様、 上手い! を描いてる人なのに猫や花の絵はポップで可愛い。

 この反骨の画家は寒いNYの路上で絵を売る人だった。

 この頑固な老人と彼に声をかけたリンダさんがいい。いくら9.11の後で咳こんだり気の毒でも高齢の男性を家に入れて世話をするのは勇気のいることだ。でもリンダさんは助けるつもりが助けられたと。爺様のほうはプライドはあるが始め、首をすくめ猫背で真っ黒。それがしゃきっとしてくる。若い頃の写真、とってもハンサム、お姉さんも美人ではないか。

 今年の広島平和祈念式典に参列するために70年ぶりに帰国。1時間の式典の間微動だにせず、用意された水やジュースにも全く手にせず。

 慰霊碑に献花する長蛇の列に。「こうして並んでするのがいいんだ。私のハートはベリストロング」

 献花のとき「仰げば尊し」を歌い「ツトム、帰ってまいりました」に周囲には感動の波がひろがったという。

 1920年、ジミー・ツトム・ミリキタニはカリフォルニア州サクラメントで誕生。広島で育つが18歳の時、軍国主義の日本を逃れアメリカに戻る。

 第二次世界大戦中、アメリカ国籍持ちながら大統領命令でツールレイク収容所に。アメリカへの抵抗から市民権を捨てる。何千人もの人がそうした。アメリカへの忠誠心テストを何回もされたそうだ。

 イタリア人やドイツ人はスパイでなければすぐ釈放されたが、日系人は仕事も地位も奪われた。

 戦争が終わっても彼をはじめ何百人もの人がひき続き拘束された。
コレには驚く。

  ウェイン・コリンズという弁護士がただ一人、抵抗したジミーたち5000人の市民権を回復するために10年以上も活動。

 88年、アメリカ政府は強制収容された日系人 謝罪、一人当たり2万ドルの損害賠償をした。日本は何時までしらをきろうとするのか。教科書も改ざんして。

 ジミーは農場やレストランで働いたが、雇用主が無くなりホームレスとなる。

 老人施設の担当者は彼を絵画教室の先生にしたり、社会保障番号を探し出して立派な居室に招き入れる。これがアメリカの懐の深さなのか。

 強制収容所60年記念のツールレイク収容所も訪問、彼が居所を変えて届かなかった市民権回復通知記録にもたどり着くことが出来た。アメリカの暗部の深さとこの善意のギャップ。日本では…同じ国民がホームレスを迫害、政府は年金かすめとる。生活保護を惜しみ餓死させることもある。>

 パンフで高橋一修さんは「イラクの地獄絵図の責任とってアメリカが赦しを請うのはいつのことになるだろうか」と書いておられる。昨日の9.11は自作自演と照らしあわせると複雑な気持ちになる。

 絵画教室で墨絵描く場面、かっこいいですよ。