riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">助六曲輪初花桜</span>




 

今回の顔見世の一番のお楽しみは助六曲輪初花桜』(すけろくくるわのはつざくら)です。
でも幕があいたらもう三浦屋揚巻(玉三郎)が舞台上にいてびっくり、顔見世のために時間が足らないのでしょうか、花道での揚巻さんの豪華絢爛の花魁道中や酔いっぷりが観られなかったけどゴールデンコンビですから。

曽我五郎は宝刀を探すため、侠客・助六に身をかえ、吉原通い。助六の恋人揚巻 に意地悪な髭の意休 (我 當)も惚れている。

助六は泥棒だ。スリだ。泥棒男と一緒になって不幸になるつもりか、と意休は揚巻に言い放つ。揚巻は反撃して、意休本人を面罵する。有名な「悪態の初音」である。

「これからは揚巻が悪態の初音。意休さんと助六さんを並べて見るときは、こちらは立派な男振り。こちらは意地の悪そうな顔つき。たとえていわば「雪」と「墨」、硯の海も鳴戸の海も、海という字は一つでも、深いと浅いは客と間夫(まぶ=本命の男)、間夫がなければ女郎は暗闇、暗がりで見てもお前と助六さんを取りちがえてよいものかいナァ」

この台詞の立派なこと。そのあと、自分の着物の中に助六をかくまうシーンがあるのですがさもありなん。

豪華な着物にかつらで何十キロもあって長時間座ってるだけでもしんどいでしょう。女型は体力、技術なければ出来ません。


 
花川戸助六、(仁左衛門助  黒い衣装に紫の鉢巻、足袋の黄色がかっこいい)花道の出が又有名ですね。助六には傾城達からの「煙管の雨が、降~るようだ!」とか、兄の白酒売新兵衛(藤十郎)に喧嘩の仕方を教える場面、通行人に股くぐりをさせる所とか、笑えるシーンがいっぱいです。田舎侍の流行おくれの野暮な衣装やピエロのような隈取りをした道化役朝顔仙平(愛之助)の登場。「朝顔せんべい」という商品名の煎餅の広告も兼ねた役名。
通人里暁(翫 雀、藤十郎の長男)は今風の面白い話をします。前に携帯を持っている通人がいましたが今回は「藤十郎にそっくりなのになぜ向こうの方が若く見えるのか」とか又くぐりの時に頭にかぶる布はクリスマスツリーの柄で笑いを取っていました。

 
唐突ですが「土蜘蛛」の梅丸は美少年できりりと素晴らしかったので将来が楽しみですね。


 
演劇界の付録
封印切追記です。坂田藤十郎インタビューの一部です。
玉三郎さんが出るといってくれましてね。一生懸命やってくれています。おえんという役を自分で作り、溶け込んでいる。左團次さんも、治右衛門にちゃんとなっています。うれしいですね」
――秀太郎さんの梅川も素晴らしい。
 「本当です。後半、真実味を加え、和事プラス、リアリティにして現代の息吹を入れようとしたんですよ。そうしたら秀太郎さんもちゃんとそれに合わせてくれています。仁左衛門さんの八右衛門にもリアリティがありましてね、現代劇じゃないが、リズム感があり、現代の世話物、21世紀の和事にしたい。父も祖父も、和事はそういうようにしてきたんですよ。初代の藤十郎もその時代の話芸でやっていたわけで、時代時代の息吹を歌舞伎の中で生かしてきた気がします。微力ながら後半それを目指しています。これが上方歌舞伎なんです」


 

これも岩合さんの猫カレンダーの付録につられて購入、表紙は上方の花魁夕霧。

仁左衛門の昼の部「お祭り」いなせな鳶頭松吉
今回昼の部は三階席右1列がとれて広いしうれしかったのですが空調の風の通り道でコート着てました。
すぐ後ろに大向うさんが!歌舞伎座などもっと後ろでかけ声掛けると思いますが。この「お祭り」は大向うが必要不可欠な演目だそうです。

シンをとる役者が粋な祭り姿の鳶頭を務める。始めは、大勢の共演者が賑やかに踊り、盛り上がったところで主演役者が現れる。

(大向う)「待ってました!」
(鳶頭)「待っていたとはありがてえ」

この狂言は、大病を患い長期休養した役者の復帰狂言として使われることが多い。芝居への復帰を「待っていた」をかけているわけである。
仁左衛門丈が大病の後のこの舞台は凄い拍手だったそうです。生でこの演目初めて観たと思います。勘平  
昨年御園座で観た勘平、テレビで観た新派120年記念公演「婦系図
絶品でした。
婦系図は初代の水谷八重子の舞台中継の名場面だけ見て子供だから古臭いとしか思わなかったのですが、玉三郎泉鏡花作品を上演し高野聖など自分でも読んで鏡花の女性観にはひかれるようになりました。
この舞台で非常にかわいらしいお嬢様を演じた、紅貴代、このお嬢さんと水谷八重子の演じた芸者さんとの関係や仁左衛門の相手役、主役ですが波乃久里子がいじらしくてこの芝居が長く続けられるはずだと思いました。
同じ鏡花の玉三郎、孝夫時代の仁左衛門日本橋もテレビ視聴です。



観劇中は忙しくて食事は二の次。前にコンビニに走りおにぎりというのに懲りて今回はデパートでお弁当買いました。