riboni5235’s diary

英国庭園、ミュージカルファン、親子・ペアのアメショー3匹と暮らしています.バラ栽培アンティークも大好きです。よろしくお願いします!

<span itemprop="headline">さよなら公演「助六」の勘三郎</span>



 

カッコいいでしょう。助六と揚巻のカップル。
助六の出まで30分ぐらいか?長いんですよね。
先に揚巻が酔ってクラクラしながら花魁道中で登場。

この衣装が豪華絢爛、半端なものではありません。
助六雑学集
最初の登場(花道での酔態道中)→全体的には松飾.鏡餅や海老をあしらった打掛=1月
・打掛を脱ぐ→桃の節句=3月,鯉の俎帯=5月
・二度目の出(満江との出)→七夕の短冊がちりばめられた俎帯=7月
・三度目の出(助六の水入り)→菊の打掛=9月
となっています.つまり,五節句(1/1,3/3,5/5,7/7,9/9)をあしらったものなのです.
今回は水入りまでは上演していません。


かんざしなども見ものです。他の花魁などと比べてください。
玉三郎は衣装を非常に綺麗に見せてくれます。

揚巻が花道で飲む酔い覚めの薬「袖ヶ梅」は商品名.
この舞台がCMずくしであることを知ったら親近感がわくでしょう。

江戸時代のスーパースターの二人。
助六寿司の“助六”ってなあに?

曽我五郎は宝刀を探すため、侠客・助六に身をかえ、吉原通い。助六の恋人揚巻 に意地悪な髭の意休(市川左團次、大好きです。トークがおかしくって)も惚れている。

助六は泥棒だ。スリだ。泥棒男と一緒になって不幸になるつもりか、と意休は揚巻に言い放つ。揚巻は反撃して、意休本人を面罵する。有名な「悪態の初音」である。

「これからは揚巻が悪態の初音。意休さんと助六さんを並べて見るときは、こちらは立派な男振り。こちらは意地の悪そうな顔つき。たとえていわば「雪」と「墨」、硯の海も鳴戸の海も、海という字は一つでも、深いと浅いは客と間夫(まぶ=本命の男)、間夫がなければ女郎は暗闇、暗がりで見てもお前と助六さんを取りちがえてよいものかいナァ」

この台詞の立派なこと。今回はさすが本当のさよなら公演で、力が入っています。
一年さよなら公演で一度も行けませんでした。
全公演DVDボックスとして発売されるそうです。とても買えない(泣)

写真は揚巻と助六

豪華な着物にかつらで何十キロもあって長時間座ってるだけでもしんどいでしょう。女型は体力、技術なければ出来ません。


花川戸助六、(團十郎  黒い衣装に紫の鉢巻、足袋の黄色がかっこいい)花道の出が又有名ですね。助六には傾城達からの「煙管の雨が、降~るようだ!」とか、兄の白酒売新兵衛(菊五郎)に喧嘩の仕方を教える場面、通行人に股くぐりをさせる所とか、笑えるシーンがいっぱいです。田舎侍の流行おくれの野暮な衣装やピエロのような隈取りをした道化役朝顔仙平「朝顔せんべい」という商品名の煎餅の広告も兼ねた役名。

通人(勘三郎)は今風の面白い話をします。

前に携帯を持っている通人がいましたが昨年末南座の顔見世ではふくさにはクリスマスツリーの柄で笑いを取っていました。




特にわかせていたのは勘三郎の通人。この愛嬌あるお顔、凄くいいですね。
助六に又くぐれと言われて成田屋團十郎)の三升のふくさかぶります。

兄(菊五郎)の又くぐるときは反対にして音羽屋の家紋重ね扇に抱き柏をみせます。

ここだけ観ても楽しいですよ。

團十郎には「大病克服して嬉しい」、真に迫っていました。
ちゃっかり自分の息子のおめでたもアピール。

菊五郎には寺島しのぶ若松孝二監督の映画『キャタピラー』で、1964年の左幸子、1975年の田中絹代に次ぎ日本人として35年ぶりにベルリン国際映画祭(世界三大映画祭の1つ)の最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞して世界のしのぶになったと讃えます。
團十郎菊五郎は笑いをかみ殺すのが大変(爆)

最後にさよなら公演の連続でお金使わせちゃったとか、笑わせ、子供の時から歌舞伎座に出ているので感慨もひとしおなのでしょう、涙が光っていました。







追記

歌舞伎の幕が開くと、パアーツと桜が咲いていたりとにかく派手で歓声が上がるぐらい綺麗、派手なのに下品でないのです。例えばお馴染みの

定式幕【じょうしき幕】左から黒・萌葱【もえぎ】色(こい緑色)・柿【かき】色の三色。

 昔の定式幕は、江戸三座【えどさんざ】でそれぞれ違いました。中村座【なかむらざ】は、白・柿色・黒の三色。市村座【いちむらざ】は、国立劇場と同じく黒・萌葱色・柿色。森(守)田座【もりたざ】は、順番が違う黒・柿色・萌葱色となっていました。現在、歌舞伎座【かぶきざ】をはじめとするほとんどの劇場が、この森(守)田座の定式幕と同じものを使っています。
歌舞伎事典より

玉三郎が舞台に登場すると、ジワが来ると言うのでしょうか、一瞬にして空気が変わり劇場がどよめきます。

揚巻の衣装、今月号の演劇界(といってもほとんど歌舞伎雑誌です、)に揚巻の衣装が載っています。玉三郎ではなく福助の揚巻です。